土曜日, 5月 25

ドルアーガの塔 FLOOR.20

【FLOOR.20】
モンスターリザードマン2匹(技量ポイント:12、体力ポイント:10) ※
宝物勾玉の首飾り(21階の老婆および30階のクルスとの、会話の内容が変わる)※※
出現方法クルスを連れている
階移動①ドルアーガに従って上の階へ→24Fと25Fの間
②青いサンゴのブレスレットを使用→24F
③それ以外→21F
※クルスを連れていない場合のみ
※※リメイク版のみ

いよいよ、第1巻のラストとなる20階。ここは、言うなれば強制イベントステージであり、一度先に進むと戻ることはできないし、幾つかの選択肢を選ぶ以外は、ほとんど勝手に進行する方式となっている。
まずは、最後の食事をするかどうか選ぶことができるが、クルスを連れている場合はもう戦わなくてもいい(=体力ポイントを消耗しない)ので、食事は不要。逆にクルスがいない場合、この巻で最大の強敵となるリザードマン戦に備えて、しっかり体力を回復しておくべきだろう。
余談だが、第2巻で仲間──タウルスもしくはメスロン──を連れた状態で食事をとる時には、仲間の分も含めて2食分の食料を消費すると記されているのに対し、ここではクルスの分の食料について言及されていないんだよね…まぁ上記のように、クルスを連れていたなら体力ポイントを気にする必要はないので、敢えて触れずに済ませたのかも知れないが。

さて、それではリザードマンについて。第1巻のトリを飾る対戦の相手だけあって、技量ポイントはゾロアと並んで最高の12ポイント。また体力ポイントについても、クオックスホワイトナイトに匹敵する10ポイントと、まさに最強の敵…さすがは、表紙にデカデカと──主人公よりも大きく──描かれているだけのことはある(笑)。
ところで、試しに原作(アーケード版)で、20階の時点の装備──すなわちドラゴンスレイヤー、レッドラインシールド、アーマー、ガントレット──でリザードマンに挑んだところ、ほんの2回交差しただけで死亡(笑)…背中を突いても全く無駄でした。
まぁ原作では
リザードマン(強)>ハイパーナイト(弱)
という設定だから当然だわな。むしろ、本作(ゲームブック版)やイシターの復活に多大な影響を与えることになったボードゲーム版の、
ハイパーナイト(強)>リザードマン(弱)
という設定がおかしいのであって…。
イシターの復活では、強化されたサブタイプを混ぜることで(ちょっと苦しいながらも)折り合いをつけたり、スピンオフ作品であるナイトメア・オブ・ドルアーガでは、それぞれの系列ごとに異なる特殊能力を充てがうことで差別化を図ったり(←これはこれで、2ブロック分のリーチがある武器を所持しており、背後からの不意打ちが厄介なブラックナイト系やら、同一ラウンド内で2連撃を行なうため、一気に瀕死→死亡状態に追いやられるミラーナイト系やら、原作では下位クラスだった連中の危険度が増したせいで、どの系列のナイトも大差なく脅威であるという、本末転倒なバランスになってしまったが)といった解決策が提示されたのだけれど、本作では別の方法が採られている。
すなわち、第1巻のクライマックスという名目でドルアーガを20階に登場させ、その親衛隊であるという設定を付与することによって、リザードマンが登場しても不自然じゃないという流れに持って行ったワケね。
ナイトの出自に関して、過去に本スレで繰り広げられた考察では、リザードマンを除いたナイトたちは“もともと帝国軍の兵士であり、アヌ神の怒りによって塔が破壊された際に巻き込まれて死亡したものを、ドルアーガが魔力で蘇らせた”という設定が語られたのに対して、リザードマンについては今ひとつハッキリしておらず、それゆえ“ドルアーガの親衛隊”というゲームブック版のオリジナル解釈にも、さほど違和感はない。
しかし親衛隊という割には、ドルアーガの本丸とも言える階層を舞台とした第3巻には、なぜか登場していないんだよね(笑)…47階で、ドルアーガの分身がギルを罠にかけた際に「数名のナイト」が現れるけど、普通に考えると、その中にリザードマンは含まれていないだろうし。ブルーナイトミラーナイトみたいな下っ端でさえ再登場しているんだから、べつにリザードマンを出しても構わないと思うんだけどな。

では次に、武器の選択について。
武器旧版リメイク版
戦闘用斧武器ポイント:8武器ポイント:8
槌矛+盾武器ポイント:1
防具ポイント:4
武器ポイント:1
防具ポイント:4
十文字槍武器ポイント:8武器ポイント:4
防具ポイント:3
剣+盾武器ポイント:5
防具ポイント:4
武器ポイント:5
防具ポイント:4

トロール戦とゾロア戦に続いて、またしても斧と十文字槍に差がないというケース。ゆえにリメイク版のゾロア戦では差別化が進められたワケだが、今回も同様に、十文字槍の数値が変更された。
しかし総合修正値は+7と、むしろ悪化しているし、攻撃力と防御力をバランスよく上昇させたいのならば、剣+盾のほうが総合修正値+9と優っているため、リメイク版で十文字槍を選択するメリットは何もない…どうせなら、「ギルの攻撃時に、6のゾロ目が出たらクリティカルヒット。相手を突き刺して、そのまま塔の外へ放り投げることに成功したと見なし、標的は残り体力ポイントに関係なく即死扱いになる」ぐらいの豪快な設定にすれば良かったのに(笑)。
冗談はさておき、今回は相手が2体──しかも高い体力を有していることから、攻撃力に特化して相討ちOKの戦術を用いた場合、こちらの体力が先に尽きてしまう恐れが強いんだよね。だから、ここは防御力を優先して装備をチョイスするのが正解。
それにしても、鎚矛が武器ポイント1というのはヒドイね(苦笑)…まぁスケイル・アーマーは衝撃吸収性に優れており、打撃系のダメージに対しては高い防御力を発揮するらしいし、リザードマンのウロコも似たような構造であるなら、むしろ現実的な数値設定と言うべきなんだろうけど。

こうしてリザードマンの警備を突破したら、あとはドルアーガたちと対面し、選択肢を間違えなければクリアとなる。
論外なのは剣を抜いて斬りかかることで、正体を現したドルアーガの圧倒的な力の前に、あっさりと塔の外へ投げ捨てられてしまう。
>どんな薬でもあなたを回復させることはできない
というのは、ミツユビオニトカゲによる蘇生も含まれるんだろうな、やっぱり…しかし、14階のレストランで食い逃げを図って、串刺しにされても生き返ることができたぐらいなんだから、20階の高さから地面に叩きつけられても大丈夫のような気がするぞ(笑)。
まぁ何にせよ、ドルアーガだけでも手に余る(←なにしろ59階の時点でも、ガチで戦って勝とうと思ったら大変だし)のに、脇にゴルルグまで控えているんだから、そりゃあ勝ち目ないわな。喩えて言うなら、両脇にミストバーンとキルバーンを従えた大魔王バーンに挑みかかるようなものか(笑)…やはり幹部クラス以上の敵は、一カ所に集まっている時には戦っちゃダメで、別々に行動しているところを1体ずつ確実に倒して行かないと。

では最後に、ドルアーガの魅了の術に対抗するアイテムの選択と、その後の状況を比較してみよう。まずメタセコイアの葉は、全く効果がないのでアウト。
そして青いサンゴのブレスレットも、身ぐるみを剥がされた上にレベルアップの機会が得られない(←単に、経験値をリセットされるだけ)などデメリットばかりなので、選ぶべきではない。
真珠貝のかけらは比較的マシであり、術のかかったフリをしてドルアーガが去るのに任せるか、武器を投げつけるかの選択権が与えられる。しかし前者は、リスクは無いもののリターンも得られないし、後者は失敗する可能性があるのと、投げつけた武器を回収できない(←とりわけリメイク版では、資金源がひとつ減るのは手痛い)のが問題。
というわけで、ここは真鍮のダイスを選ぶのがベスト。その後は、さらに選択肢が提示されるが、武器を投げつけるのは上記のようにリスクが伴うので、背後から斬りつけるのが一番。いちおう成否判定を行わなければならないけど、普通にプレイしていれば経験値は24を超えているはずなので、失敗する恐れは皆無だし。
ともあれ、こうしてドルアーガに一撃浴びせることに成功すれば、原戦力ポイントを1ポイント上昇させるボーナスが得られるのに加え、次の戦いではドルアーガの技量ポイントを-2できるため、59階での最終決戦が非常に有利になる(←まぁガチンコ対決を考えるなら、先に47階で戦っておくべきなんだけどね…59階で即座にドルアーガの本体と戦えるから、余計な消耗を避けられるし。ただし旧版では、47階で戦った場合、なぜかこの“ドルアーガの技量ポイントを-2”うんぬんについては触れられていないため、ちょっと苦しい戦いを強いられることになる…リメイク版では加筆修正されていると思うけど)。
なお、ドルアーガに従って上の階までついて行くことを選んだ場合は、もちろん上述したような、ドルアーガに手傷を負わせたことに伴う特典は得られない(←普通にレベルアップ処理──経験値を0に戻して原戦力ポイントを1ポイント上昇させる──は行われるが)ので、やはり選択肢としては見劣りする。
そして、その後は連行するミラーナイト2体を屠って逃亡するか、おとなしくしているかの2択となるワケだが、後者を選ぶと、身ぐるみ剥がされて24階に放り込まれるという最悪の事態に陥る(←20階で青いサンゴのブレスレットを用いた場合と同じ)。前者を選んだ場合は、それよりもマシな状況に落ち着くものの、ミラーナイト2体分の経験値が加算されてしまうせいで、22階のドルイドスケルトンと戦うことができなくなる為、こいつらが所持する宝物を得る機会も失われてしまう。要するに、どの選択肢を選んでも何らかのデメリットがある以上、そもそも最初の時点で真珠貝のかけらを選ばない方がいいというのが結論だな。

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