水曜日, 9月 26

英雄伝説II

前作から間を置かずにプレイを開始したワケだが、非常にスムーズに移行できた…なにしろmapデザインや街の住人などは、ほとんど前作のままだし。その一方でグラフィック面は格段に向上しており、色数が増えたり、陰がついて立体感が強まったことで、同じmapでも見違えるようになった。

左が前作、右が本作

mapの流用に関しては、“ゲームを攻略する”という意味においてはマイナス要素のような気もするが、まぁ前作の時点で、アイテムを使えば簡単にmapを閲覧できる仕様だったことを考えると、さほど問題でもないか…せいぜい、新鮮味に欠けるという程度だな。
そもそも今回は、最初からワプの翼を使い放題というシステムなので、とくに外世界の移動については、最初に1回だけ(次の街に行くために)通るだけ…というのが実際のところであり、これは前作を回想させて作品世界に没入させる手法としては、なかなかに巧い。

いざ敵の本格的な侵攻が始まった後も、この方式のおかげで、前作からの欠点──出現する敵のバリエーションが乏しく、ひとつの地域ごとにせいぜい2~3種類しか存在しない──がフォローされているし…つまり、地上世界全体で考えれば、登場するモンスターは合計で十数種類に達するので、それなりの多様性は確保されているんだよね。で、これらの中から、現時点における自分たちの強さに釣り合った敵を見極めて、戦いを挑むことになる。
種類が少ない代わりというわけでも無いだろうけど、戦闘時における敵の攻撃手段は、かなり多彩。単純に強力なダメージを与えてくる(←前作にもあった、仲間と共鳴することでダメージを増強するなど)ものばかりではなく、長すぎる腕が絡まって攻撃できなくなるという自滅タイプ(←パーティーを組んでいる別のモンスターが、それを解除するというのが微笑ましい)やら、空中に浮き上がって(←この時点で、こちらの近接攻撃は当たらなくなる)から落下して大ダメージを与えるはずが、場合によってはそのまま飛び去ってしまうなど、コミカルなものも多い。

まぁ話が進むと、そんなに笑ってばかりもいられなくなって、とくに回復や蘇生(←仲間の召喚も含む)能力を持った連中には悩まされる。事前に多少の(=回復しようとしない程度の)ダメージを与えておいたうえで、こちらのターンが回ってきたら一気に──回復する隙を与えずに──集中攻撃して仕留めるのがベターなんだけど、それには適切なコマンド入力が必須であり、とてもオート戦闘には任せておけない。
つまり、(前作から引き続き)オート戦闘モードは当てにできないわけだが、あまり何度も何度も戦いを繰り返していると、コマンド入力そのものが面倒臭くなってきて、こうなると「少しばかり戦いが長引いてもいいから、オート戦闘に任せよう」という気分になってくる。その意味では、オート戦闘モードを実装したことは正しいのかも知れないが、そもそもCRPGのキモであるはずの戦闘を「面倒くさい」と思わせている時点で、何か間違っている気がしないでも無い(苦笑)。
またオート戦闘への賛否は別としても、最終的に「こう対処するのが最善」という攻略パターンが完成してしまえば(いかに敵の攻撃バリエーションが多彩とはいえ)以後は単なる作業ゲーと化してしまうわけで、やはり登場するモンスター自体のバリエーションが乏しいという根本的な問題は、前作から改まってないんだよな…。

もうひとつ問題点を挙げておくと、(遭遇した敵が、オートでは対応しづらい相手だった場合などで)戦闘中にオート戦闘からマニュアル戦闘に切り替えたいと思っても、すぐに戻すのは難しいということ。どうやら(敵であれ味方であれ)ひとつのコマンドが終了してから、次のコマンドを処理し始める合い間の短い時間しか、中断ボタンの入力を受け付けていないらしい…。
で、確実に入力しようとしてボタンを連打すると、中断は受け付けるものの、その直後に(連打されたボタンによって)中断処理そのものがキャンセルされてしまい、またオート戦闘に戻ってしまうという事故が多発するのである(怒)。これはダライアスバーストにおいて、設置バーストを使ったつもりでボタンを2連打したのに、なぜか単打(×2)として処理され、通常バースト+そのキャンセルで終わってしまった時に通じる腹立たしさと言えよう。
キャンセル全般はBボタンで行なうという前提なのだから、オート戦闘の中断にはAボタンを割り振って、バッティングしないようにすれば済む話だと思うんだが、前作から改善されていないところを見ると、当時この点を不満に感じたユーザーはいなかったのかね?

戦闘に関する仕様で前作と大きく異なるのは、敵を倒した際にゲットできる経験値の量が、こちらのレベルアップに伴って漸減し、ついにはゼロになってしまうこと…ハイドライドIIと似ているが、本作では経験値だけじゃなくゴールドも対象になる点で、いっそうタチが悪い。
今回の舞台は、上述したように前作の地上世界も含まれるとはいえ、地下世界がメインなんだよね。で、その地下世界は、ひたすら長くて幅の狭い通路が続くような構造になっており、そこを徘徊しているモンスターと遭遇する確率は、非常に高い…通路が長すぎて、歩行速度でチンタラ進んでいたら、目的地に到達するまでに恐ろしく時間がかかるため“衝突事故”を覚悟で全力疾走せざるを得ないのだ。
回避するのが困難で、経験値も金も全く手に入らないとすれば、ますます戦闘に対する意欲は低下するわけで、これによってオート戦闘への依存度は、さらに深まることになってしまった。

また、魔法に関するシステムも変更されている。どの呪文にも使える普遍的なMP…という概念は廃止され、各キャラごとに選択した7つ(←同じものを重複して選んでもOK)の呪文が、おのおの時間経過にともなって一定の速度でチャージされてゆき、ゲージが満タンになった時点で使用可能…という方式が採用された。
チャージ終了までにかかる時間は呪文ごとに異なり、基本的には強力な呪文ほど長くかかるのだが、体力を回復するレスの呪文については──なぜか前作とは逆に──ほかの呪文よりも速いペースで充填されるようになっている。まぁ、どっちにしろ近接攻撃(プラス、疲弊した時の回復呪文)がメインで、わざわざ攻撃や補助系の呪文を使うのはボス戦ぐらい…ということに、変わりは無いんだけどさ(笑)。
雰囲気としては、これもハイドライドIIに近いだろうか? つまり、戦闘によるダメージが蓄積してきたら回復呪文を使用し、ふたたび戦闘に戻る→またダメージが溜まる頃には魔力も充填されているので、回復呪文を使用…を繰り返しながら、ゲームを進めるわけだ。
レス以外でザコ戦に使用する呪文としては、サイレスぐらいかね…これは上述したような、回復や蘇生(仲間の召喚も含む)といった鬱陶しい能力を持つ敵には極めて有効なんだけど、本作では、呪文以外の方法で体力を回復するようなインチキ野郎まで出てくるから、始末が悪い(怒)。


呪文のストックが尽きてしまった場合には、ワプの翼を使用して街まで戻れば、あとは適当に街の中を散策──モンスターから入手したゴミアイテムを換金するために、店に行くとか──しているうちに魔力のチャージが完了するので、ふたたびトライすればいい。
その点では気楽と言えるものの、全般的な戦闘の難易度については、現時点で前作を上回っている印象…まぁ前作は、ほかの面も含めて初心者向けを意識していたようだから、当然と言えば当然か。
とりあえず第3章から地上世界に出現した新手のモンスター群に関しては、どう見ても勝てない前提で設定されているようなので保留するとしても、ボス戦の難易度が、第2章の時点で明らかに前作のラスボスを凌駕しているのはどうかと…。第2形態に移行した後は、こちらの攻撃(呪文を含む)は高確率で無効化されるわ、あっちは逆に一定の確率で即死攻撃を放ってくるわで、まったくシャレにならない。
とりあえず何度か戦って試行錯誤を重ねた末、あたかも詰め将棋のごとく各キャラに最善の行動──ボスが第1形態でいる間に、戦士系の2人は、ある程度(=回復を行おうとする直前)までダメージを与えておき、呪文系の2人は、敵の敏捷性および防御力を下げる(←攻撃力については、どちらにせよ即死攻撃が来たら無意味なので、放置)補助呪文を優先的に使用。これは、ボスが第2形態に移行した後では無効化されてしまう可能性が高いためで、移行後は味方の攻撃力を上げる呪文に切り替える──を見極め、その上さらに即死攻撃を食らわない幸運にも恵まれることで、ようやく勝つことができた。
第2章でこれだけ苦戦させられたのだから、この先のボス戦を想像すると、気が重い…って、その前に手詰まりになったんだけどな(苦笑)。
しかし今になって気づいたんだけど、あらかじめ気付けぐすりを大量に用意しておき、即死攻撃を受けるごとに直ちに使用していれば、パーティー全員が気絶する前に押し切ることができたのかも? 今まで、気付けぐすりはゴミアイテムという扱い(←戦闘が終われば、気絶してしまったキャラも勝手に起き上がるんだから、敢えて使う必要も無いだろう…との考えに基づく)で、入手してもすぐに売っ払ってカネに換えていたのだが、ボス戦では役に立つのか…。

で、現在は第3章に突入したものの、街の住民すべてに聞き込みをしてもストーリーに進展が見られなくなったことから、どうやら手詰まり状態に陥ったらしいと判断。とりあえず打開策として思いつくのは、まだ未発見の街(←住民との会話から、存在することは分かっている)に行けるという可能性に賭けて、もう一度地下世界を徹底的に調べて回ることぐらいかねぇ。
前作のダンジョンが、マップ閲覧アイテムを何回か使うだけで全容を見渡すことができたのに対し、本作の地下世界は(少なくとも最初のうちは)やたら長い通路ばかり続くような構造で、マップ閲覧アイテムを使っても全体の把握が困難だったことから、正確な位置関係を記したマップの作成は諦めて、分岐の方向だけをメモする簡易マッピングで済ませていたんだけど、それゆえに(とくに奥のエリアまで進んだ後は、けっこう分岐も増えて構造が複雑化したので)どこかに見落としがあったのかも知れないし。
しかし、すでに踏破した地域を再び丹念にチェックしなければならないことに加え、その過程で幾度となくモンスターとの戦闘(←しかも上記の通り、パーティーのレベルが上がってしまったことで、経験値もゴールドも全く得られないというのが、いっそう徒労感を強める)をこなさなければならないと想像すると、やる気が湧いてこないんだよね…。
というわけで、ここはひとまず中座して気分転換を図ろうと、同じく行き詰まった状態で放置していた風の伝説ザナドゥに、再び攻略の矛先を向けることに。

最後に、仮面の戦士シンディの正体について、現時点における推測を記しておく…俺の大胆な推測によれば、その正体は魔術師のローではないかと(笑)。
前作で語っていた「俺は魔法しか取り柄がない」というコンプレックスをバネとして肉体改造に努めた結果、あのムキムキボディに生まれ変わったんだよ! 本作の序盤では、街で見かけたはずなのに、いつの間にか姿を消したのも怪しいし…ただ、シンディが登場するのと、どちらが先だったか覚えてないのが痛いところなんだよなー。まぁ、答え合わせは先の楽しみに取っておくことにしよう。

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