水曜日, 8月 15

ドラスレファミリー〜ドラゴンスレイヤー(MSX版)

ドラスレ(Ver1.1)の次に手を付けたのが、ドラスレファミリー。ザナドゥは前回のプレイから間が空いてないし、極悪な難易度という噂のロマンシアは最後に回そう…という判断である。

さて、そのドラスレファミリーだが、もともとはファミコン用というだけあって、元祖ドラスレザナドゥの良かった部分を抽出して2で割り、ライトユーザー向けのアレンジを施した手堅い作品…という印象。
ただし、それが裏目に出てしまった部分もあって、例えば体力や魔力が低下してくると、それらを回復されるアイテムばかりが出現するようになる。おかげで簡単には死なずに済むわけだが、SHOPで重要なアイテム(←おおむね80〜95Goldと高価)を買うためにGoldを貯めようとした際には、これがネックとなる。
本作では、攻撃の手段が魔法に限定されているにも拘わらず、ザナドゥのように無制限に乱射することも、ソーサリアンのように魔力が自動回復することもないので、ちょっと戦っただけで直ぐにMPが低下し、やがて出現アイテムはMP回復アイテムばかりになってしまうのだ。
こうなるとGoldが出現しなくなるので、金を貯めるためには“スタート地点の付近で適当に敵を倒してGoldを稼ぎ、MPが減ってきたら即座に離脱する”という退屈な作業を何度か繰り返すことになる。

そうやって稼いだカネでマトックウイングといったアイテムを購入&使用することにより、それまでは行けなかった場所への移動が新たに可能となる…というのは、元祖ドラスレザナドゥと同じ。その意味では、きわめて堅実なドラスレシリーズの系譜に連なる作品ではあるものの、その一方で目新しさに乏しいというのも正直なところ。
ドラゴンスレイヤー獲得の条件となる4つのクラウンは、それぞれ中ボスが守っているらしいけど、もうちょっと早めに最初の1体目が登場するような構成にした方が良かったんじゃないかと。

もうひとつ減点の対象となったのが、岩を動かすという要素。元祖ドラスレの、ブロックや家を動かせるようになる指輪の延長上にあるアイデアだとは思うけど、これが──元祖ドラスレ(あるいは倉庫番)のように──進行方向に“押す”だけじゃなく、横に“ずらす”こともできるというのが、感覚的に受け入れられない…というか、単に上手く操作できないのが腹立たしいだけなんだけどさ(苦笑)。
まぁ例によってステートセーブを使えば、簡単にやり直せるので失敗しても構わないんだが、やはり思うように操作できないと、どうしてもイライラが募るんだよね、人間だもの。

逆に、ステートセーブと並んで威力を発揮したのが、スクリーンショット機能。これも当然、原作には無かった機能だが、おかげでマッピング作業の労苦が大幅に軽減された…キャラクター単位で任意スクロールする元祖ドラスレザナドゥと違って、画面単位で切り替わる本作では、じつに有効なのである。
しかし画面が固定される一方、その中での移動がキャラクター単位からドット単位に改められたことで、要求されるアクション操作はシビアさを増した感がある…ザナドゥの助走2段ジャンプなどは、いったん法則性さえ把握してしまえば、全く同じ動きが簡単に何度でも可能だったのに対し、本作では同じ場所でジャンプする際にも、そのたびにギリギリの間合いとタイミングを図らなければならないワケだし。

で、現在の攻略状況は、マトックウイングを購入したところ。これまでスクショ機能を使って作ったマップを見るかぎり、全体が縦16面×横20面だと仮定すると、だいたい60%ぐらい進行したことになるだろうか?
だが上述したように、いまだ1体目の中ボスにも遭遇できないのと、なにより夏バテでモチベーションを維持できないため、ここでプレイは中座。

代わって今は、(少し前にVer1.1を終えたばかりなので)さほど考えなくて済むMSX版ドラスレを、ボチボチとやっていたりする(笑)。
さすがに、続けざまにVer2.0をプレイするというのは、あまりにも変わり映えしなくてツマらないだろう…というヒネくれた発想からMSX版をチョイスしたわけだが、これは選択を誤ったかも知れない。(サターン版は言うに及ばず)PC88版に比べて、いろいろと細かい仕様が変更されており、それが結果的に難易度を高めているのである。
いちばん鬱陶しいのがグラフィック関連で、まぁMSXのスペックを考えれば全般的にショボくなるのは致し方ないとしても、その配色センスには違和感を抱かざるを得ない。こちらのコンディション(←残り体力など)に応じて表示される色が変わる…というのは、しばしば他の作品にも見受けられる、むしろ当たり前の仕様とさえ言えるかもしれないが、それはステータスウィンドゥ内部などに限定して行われるのが普通だろうに、本作では画面全体の配色が一斉に変化するのだ。


まぁ、これも最初は驚かされたものの、慣れてしまえば状況判断の助けになるので頭ごなしに文句を言うつもりは無いが、さらに問題なのがFLASHの魔法を使った時で、もはや何が何だか判別できない有り様…

↑は静止画像だからマシだけど、これがスクロールするとなると、もうワケワカメ(←とくに黄色系の敵なんて、ほとんど見えないし)。魔法が発動中であることを表現できれば良いんだから、背景の色を反転させるだけで充分だろうに、何故こんな処理をしたのやら…テストプレイした際に、見づらいとか感じなかったのかね?

次に悩ましいのが、キーボード操作の問題。これは、基本的にテンキーをオミットされていたMSXの宿命ではあるんだけど、移動に用いるのはカーソルキー(←言うまでもなく、4方向のみ)であるため、斜め移動を行なうには2つのキーを同時押しするしかない。
これが、テンキーでの斜め移動に慣れ親しんできた(←とりわけザナドゥにおいては攻略上、習得するのが必要不可欠だし)身としては、なかなか適応できないのである。
まぁドラゴンを攻撃する場合は、斜めのポジションを確保していれば反撃を喰らわないので、じっくり身構える余裕があるものの、モンスターの追跡を振り切ろうとする際などは、間断なく(←とくに、後述する逆襲モードに突入したモンスターは、恐ろしく早いため)複雑な動きを入力し続ける必要があり、やがて指先が対応できなくなってグダグダに…という事態に、何度も陥った。
こうなると、素直にジョイスティックを使うしか無いかねぇ…。

操作に手こずった理由のひとつが、ゲームの進行速度の違い。処理速度の遅さにイラつかされた88版だけど、いつの間にか順応してしまったらしく、逆にMSX版は早すぎて、細かい操作が上手く行かない。とりわけ、1歩移動しては宝箱を開く…という単純作業の繰り返しや、瀕死の状態で家に飛び込んで体力を回復→即座に引き返し、敵に踏み込まれる前に戦闘を継続…という動作において、こちらのキー操作とゲーム側の処理のタイミングが一致せず、歩数が足りなかったり、反対に歩き過ぎてしまったりするトラブルが多発した。
まぁこの件に関しては、オプションの“ゲーム速度設定”を0.5倍に切り替えることで解決できたけど、個人的には0.75倍ぐらいがベストという感覚だな…どうせ4倍なんて必要ない(←各面スタート時に流れるショボいBGMと、ドラゴンを倒して宝箱からクラウンが出現する演出を早送りする際に、ちょっと使うぐらい…笑)んだから、できれば0.5倍/0.75倍/1倍/2倍の4段階に設定してくれれば良かったのに。

そして、最大の変更点にして難易度を釣り上げているのが、ドラゴンを倒したあとのクリア方法と、それを阻止しようとするモンスターたちの振る舞い。
前者は、PC88版ではクラウンを1個ずつ家に持ち帰る仕様だったのに対し、こちらでは4個まとめて持ち帰るように変更されたこと。いちいち家に戻らず、最後に1回だけ帰れば済むワケだから、一見すると楽になったように思えるけど、問題は“クラウンを所持している間は、魔法を使用できない”というルールである。
手っ取り早くクラウンを探す方法としては、立ちふさがる壁をBREAKで破壊しつつ一直線に突き進んでいくローラー作戦が一番。ところがMSX版では、たとえば3つまでクラウンを見つけて4つ目を探す際には、いちいち手持ちのクラウン3個を足もとに置いてからBREAKを使用し、またクラウンを拾い直して進む…という作業を繰り返さなければならず、とてつもなく面倒臭いものになる。
とりあえず発見した分のクラウンを一カ所にまとめたうえで残りを探すとしても、そうやって探し回っている間にゴーストが持ち去ってしまう可能性が高いし。
ただしMSX版では、88版よりも十字架の効力が増強されており、地面に置いた状態でもモンスターの攻撃の攻撃・侵攻を阻止できる。これはゴーストに対しても有効なので、ひとまず十字架で囲った場所にクラウンを保管しておけば、ゴーストに奪われる心配をせず、また普通にBREAKなどの魔法を駆使しつつ、残りのクラウン探しに専念できる。

それゆえに、(最初から多数の十字架が配置されている面を除いては)各所に散らばっている十字架を集める作業も、攻略の過程に組み込んでおくのがベター。
なおサターン版では、十字架を所持した状態で敵を攻撃すると、ダメージを──わずか10ポイントずつではあるが──与えることができたのに対し、MSX版はそこまでサービスが良くないので、敵に囲まれてしまった場合は(88版と同じく)魔法で逃げるか、さもなくばリセットするしかない。

そして後者…すなわちモンスターの逆襲モードに関しては、まず第一段階として、ドラゴンの首をひとつ落とした時点でモンスターの移動速度が倍増し、振り切って逃げることが非常に困難となる。まぁ敵の挙動の遅さにイラつかされることも多い通常モードに比べれば、むしろゲームの進行がスムーズになるため、こちらの動きに対するレスポンスの良さという点に限って言えば、それほど悪い話ではない。
もっとも、敵の数が増えて押しまくられるようになったら、そんな悠長なことも言っていられなくなるワケだが。

だが何よりも驚かされたのは、ドラゴンを完全に倒すと発動する第二段階で、なんと敵の出現ポイントが、家の中に変更されてしまうのだ! すなわち、モンスターを倒すと、間髪を置かずに新手のモンスターが家の中から出現するため、家に飛び込むどころか、近寄るのも非常に困難となる。
敵が広く分散したタイミングを慎重に見極めつつ、徹底的に戦いを避けて近づく…というのは難しいので、どうしても家に入る必要がある際には、恐らくFLASHの魔法に頼ることになるだろう。
そんなわけで最初は何度もゲームオーバーになって途方に暮れたものの、幸いなことに、“出現ポイントに重なった敵をFREEZEで凍らせれば、新手の敵が出現しなくなる”というテクニックは有効だし、上述したようにクラウンは最後に4個まとめて持ち帰れば良いので、あとは深刻なダメージを負わないように気をつける(=できるだけ敵との直接交戦は避け、逃げるか魔法を使う)ようにして、なるべく家に入らずに済ませるようにすれば、それほど激ムズというわけでも無いことに気づいてからは、けっこうアッサリとクリアできるようになった。
88版をプレイしたばかりで勘も鈍っていないし、おまけにマップ(←全5面しか無かった…苦笑)も、どれも見覚えのあるものばかりだったし。

こうして全5面をクリアすると、88版と同じく、敵のパラメータが増強された2周目に突入。今のところ(←1面)は、序盤の敵から手を付けられないほど強いということもなく、適度にキツい難易度で歯ごたえを楽しんでいるけど、この先どうなることやら…。

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