水曜日, 2月 15

アニメージュ3月号

今日は休日。珍しく午前中から家を出て、通勤電車で図書館まで赴きアニメージュを読む。半分ほど読み終えたところで空腹を覚え、また(今月もこの人に話を聞きたいが休載しており)残り半分は簡単に片づけられると見通しが立ったことから、切り上げて帰宅。
翌16日は早出勤務。前日は半端な時間帯に眠ったせいか、仕事中に強烈な睡魔が襲ってきたものの、何とか凌ぎ切った。その後、眠気を完全に振り払えないまま図書館に向かい、なんとか残りを読み終える。

キャラ人気投票先月から大して変化なく、けいおんコンビがワンツートップを押さえつつも、人数的にはイナズマ系が圧倒(←つーか、この2作品だけでベスト10を完全に独占とか…)。
こういう状況なので、今月の表紙&巻頭特集だったうたプリが今後、どこまで食い込んで来るか注目せざるを得ない(←個人的にはどーでもいい作品なんだけど、これほど人気投票が特定作品に偏っているのも面白くないしな)。

そのうたプリに加えてTIGER&BUNNY、そして常連であるイナズマイレブン銀魂など、いつもながら腐女子向けタイトルが目につく編成。
一方で萌え系作品は、時節ネタであるバレンタイン特集という形で、一括して取り扱い…すでに放送終了したWORKING'!!はがない(もちろんけいおんも含む)から、最新作であるラグランジェまで幅広く扱っており、いちおう掲載位置も巻頭トップということで、何とかバランスを保つための努力は見せているか。

昔のアニメージュらしい硬派な記事と言えるのは、神山へのインタビューぐらいか…。これは少し前に連載された攻殻機動隊のオリジナル小説が単行本化されることに伴い、巻末に加えるために行われた企画を、一部だけ抜粋したもの…要するに、単行本の宣伝というわけね(笑)。
そもそも今の日本の情勢が、原作の攻殻が描かれた頃とは大きく変わってしまった…という認識は大事だな。考えてみれば、サイバーパンクに属する作品の多く(←ひょっとすると、ジャンルとしての根底さえ)が、そういう前提の世界観に基づいているのかも。
あるいは、そうして攻殻ワールドの前提から逸脱してしまった現在の(=もはや世界の最先端ではなくなった)日本を描くには、攻殻とは別のタイトルを掲げる必要があり、それが009 RE:CYBORGという事なのだろうか。
くだんの連載を読んで思い知らされたのは、攻殻という作品のイメージに占めるキャラクターの存在感が、非常に大きなものであること…まぁ、すでにイノセンスSSSのような“素子が主役じゃない攻殻”の前例はあるし、SACでバリエーション豊かなエピソードを描いたおかげで、(バトーやトグサ、荒巻といった)主要キャラ連中がメインを張らなくても“攻殻”として成り立つ程度には、世界観が拡がっているのも間違いないは無いだろう。しかし逆に、そのエピソードの積み重ねこそが主要キャラ連中に厚みと深みを与えてしまっているのも事実であり、そういったアドバンテージを持たない新規キャラに“攻殻”の看板を背負わせるのも、なかなか難しいものがある…まぁこれは、すべての続編モノが抱える難題だけど。
そして神山による、もうひとつの指摘──これまでは作品内で(敢えて)語られなかった、あの世界における日常や社会システムに関する描写──も、頭の痛い問題だな…本気で取り組もうとすれば、膨大な設定作業が必要になるだろうし、労力の割には、面白さに直結するかどうか疑問だという(←この点に恐ろしいほど鈍感だったのがなのはStSなんだけど、まぁ今さら言うまい)。この問題に関しては、小説という媒体のほうが(視覚イメージに束縛されずに済む一方で、作り込んだ設定を文字情報によって緻密に描写できるため)得意分野だろうし、仮に攻殻が今後ふたたび映像化されるのなら、事前に小説版で設定を固めておくというのは、なかなかクレバーなやり方かも知れない。

読者投稿コーナーでは、今月のテーマである“2011年の隠れた名作”としてダンボール戦機の名前を挙げる人がけっこう多かったとの事で、ちょっと嬉しい(←あとはちはやふるもあれば完璧だったな)。
まぁ視聴者層や関連商品からすると(宣伝を兼ねて模型誌やゲーム雑誌、あとは子供向け雑誌などで扱われたほうが効果的だから)アニメ雑誌の出る幕じゃない=ゆえに“隠れた”名作って事なのかね?
同じ子供向けロボットアニメでありながら、アニメ雑誌での露出が大きいガンダムAGEのほうが不振というのも皮肉な話で、結局この手の作品のマーケティングにおいて、アニメ雑誌が果たせる役割は微々たるもの…というのが実情か。

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