金曜日, 2月 10

ニュータイプ&アニメディア3月号

今日は有休。夕方ごろに家を出て通勤電車に乗り、まず手始めにK1書店を覗いてみたが、予想通りアニメ雑誌は全てシュリンクされていた。
次に訪れたV書店にも大した期待は抱いていなかったのだが、3誌いずれも見本誌形式で立ち読み可能という嬉しい誤算…いつまで続くか分かったものじゃないが、どうやら今のところは立ち読みに寛容な姿勢へ方向転換したのは間違い無さそうだ。
まぁ明日は明日の風が吹くとして、さっそくニュータイプの続きを読み始めたものの、その途中で猛烈な睡魔に襲われる…おかげで思ったよりも時間を食ってしまい、読み終えた頃には肉体的にも精神的にも疲労困憊した状態に。
だが最後の力を振り絞って(笑)アニメディアを流し読み…幸い(と言うべきか)目当てだったリリカルなのは関連の記事は皆無であり、ざっと目を通すだけで済んだ。

リリカルなのはに関しては、むしろ巻頭ピンナップを付けてくれたニュータイプのほうが、扱いが良かったな…やはり学研よりも角川を優先ということかね?
ピンナップ自体も、劣化する以前のキャラデザで描かれており、文句ナシの出来ばえ…劇場版A'sは、なんとか全編この絵柄で統一してもらえないものか。
ちなみに今年も(←ここのところ冬の恒例行事と化している感がある)TV版の無印およびA'sを観直したのだが、改めて見ると、作画修正されたはずのDVD版でさえ(ちょっと気になってしまう程度には)キャラデザの差異が残っているんだよな。まぁ1クール丸ごとを完全にフォローするのは無理筋だったとしても、映画1本分ぐらいなら何とか可能なのでは…と期待したい。

表紙&巻頭特集はTIGER&BUNNY。しかし、こんな「いかにも腐女子向けです」と言わんばかりのキモい表紙では、男性読者が手に取りづらくないか心配だ(笑)。

記事のほうも、今後の構想について大雑把に列挙されていただけで、とくに目を惹くものは無かった。

今期は不作ということもあり、他にも目ぼしい記事は少なく、読みごたえがあったのは、銀翼のファムの別冊付録と、幾原邦彦のインタビューぐらい。
前者は地名(←地図あり)や専門用語など、世界設定に関する詳細な情報が掲載されており、ようやく作品の世界観把握することができた…って、こういうのは本来なら公式でフォローすべきだろ(笑)。ただでさえ設定の多い作品(しかも続編モノ)なんだし。

後者については、ピングドラムという作品とは無関係に(←なにしろ早々に視聴を打ち切ったし)興味深い内容だった。まぁ最後まで視聴していれば、このインタビューをより深く読み込むことができたのかも知れないが、さすがにそれだけの理由で、もう一度アレを見ようとまでは思えない(苦笑)。
あの演出スタイルについては、まず作画の負担を軽減するためというのが一番の理由であり、独自性の追求そのものが目的ではない…との事。まぁ実際そういう面もあるだろうし、「シャフトのパクリ」なんて見当違いな批判をする連中をスルーするには、そう言っておくのが無難かもね(笑)。
震災があった日には、この作品を作るのを諦めなければならないか…とも考えたけれど、新たな方向性(←そのキッカケとなったのが、2番目のキャッチコピーらしい)を見出だしたおかげで、どうにか作り続けることができたとか。その一方で、誰にも知られないまま“お流れ”になった企画も(アニメに限った話ではなく)あるのは間違い無いな。
それにしても、幾原が作品論のレベルを越えて、社会論的な話題を語ったのは初めてじゃないか?(もちろん俺は特に幾原のファンというわけでもないから、たまたま目に触れる機会が無かっただけかも知れないけど) 理由としては色々と考えられるが、まず第一に挙げられるのは、幾原自身が長いこと業界から姿を消しており、そもそも発言する機会が無かったというだけの事だろう。
で、幾原の言う“ '95年の出来事”については、なかなか難しいものがある。一介のクリエイター(←幾原に限らず)が丸ごと抱えて相手にするには大きすぎるテーマであるし、そういう“時代の雰囲気”に最も敏感だった作品であろうエヴァにしても、実際に作り手が“時代の雰囲気”というものを徹底的に感じ取り吟味したうえで生み出されたものか、それとも全く偶然に本質を捉えたことで“時代の申し子”的な存在となり得たのか、見分けがつかないし…。更に言うなら“ '95年の出来事”でさえ、決定的な要因というわけではなく、むしろ一連の時代の流れの中で浮かび上がった表層の一面に過ぎないとも考えられるわけで。
まぁ確かなことは、かつてウテナがエヴァになれなかったように、ピングドラムも今の時代を象徴する作品とまでは至らなかったという事だな…そういう作品が今後、現れるかどうか分からないが。

キャラ人気投票は、先月号で危惧された通り、特集の影響を受けてギルクラの主人公&ヒロインが男女両部門ともトップを独占という、興ざめな結果に…この分だと、来月の男性部門はTIGER&BUNNYで決まりだな(苦笑)。
まだ今期のキャラが登場するのは難しいかと思いきや、偽物語のような続編モノは、前シリーズからファンが、お馴染みのキャラに対して迷わず投票できる強みで、早々とランクインを達成していた。

ブラックロックシューターは、製作会社であるウルトラスーパーピクチャーズ(←しかし、すごい名前だな…)について。
将来的には、ピクサと渡り合える規模の会社に育てたいというのは、本気で言ってるのか、単に大風呂敷を広げただけか…半ば冗談とはいえ、Ordetを設立した理由が“ヤマカンを何とかするため”という時点で、本気に取ってもらえないだろ(笑)。

一方のアニメディアは、巻頭特集が妖狐×僕SS(←表紙)、うたプリ、青エクといった、いかにも「らしい」ラインナップ。
ただし宇宙兄弟(←こういうタイトルは本来、どちらかと言えばニュータイプに向いている気がするけど)とか、ファイ・ブレインちはやふるのようにマイナーな作品も取り扱われており、結局いつもの“広く浅く”というスタンスと言える。
立ち読みしていた俺の隣に来て、アニメディアを手に取った女の子2人組は、宇宙兄弟めだかボックスのアニメ化を知って無邪気に喜んでいたが、このように(ネットではなく)アニメ雑誌から情報を得ている層も、まだまだ多いのだろう。
とくに自前でPCを持つのが難しい学生などは、雑誌に頼るしか無い状況だろうから、そういう読者が存在している限り、当分アニメ雑誌の需要が無くなることはないのだろうな。

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