月曜日, 10月 3

SFマガジン8月号

メガミマガジン立ち読みの代償として、O書店にて注文。雑誌のバックナンバーということで号数を間違えないようにするためか、注文用PCの画面(←ミク表紙の画像が映っている)を見せて、「この号でよろしいでしょうか?」と確認してきたのは予想外だった。
普段の購入手続きだったら、べつに表紙がミクだろうがアニメキャラだろうが何とも思わないけれど、それは心の準備ができているからであって、今回のように不意打ちで来られると、ちょっと恥ずかしいものがあったよ(笑)。

初めて特集の告知を読んだ時点では、やはり野尻抱介の作品に一番の期待を寄せたものだったが、実際に読んでみると山本弘のほうが、涙腺を直撃された分だけ評価が上になった。
野尻のも悪くは無かったんだけど、安易に宇宙人オチに持って行ったのがマイナスだったな…ふわふわの泉と同じで、さほど登場に必然性も無く、言わば“オチのためのオチ”みたいな印象なんだよね。
そしてミク特集と無関係…つまりダークホース的な傑作だったのが、神林長平の読み切り。フィクションという体裁を取りながら、亡き伊藤計劃との対話や、その著作および作者の心理の解析、さらに震災を受けての人間心理・社会心理の分析、そしてそれに対してフィクション(&その作り手たる者)が果たすべき役割まで一気に語ってみせた力量と姿勢は、ベテランSF作家ならではの見事なものだった。

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