日曜日, 9月 25

ガンダムエース11月号

今日と明日は予備シフトで、その両方に待機シフトを充てがわれるという、これ以上は望めないほど最高の巡り合わせ…しかも今は、月末進行の真っ最中だし。
しかし問題は“読む雑誌が存在するか?”という事で、昨日のうちに訪れたV書店とK1書店では、3誌いずれも立ち読み不可という厳しい状況…とくに、ここのところ寛容だったV書店が(付録のせいだろうけど)アフタヌーンをシュリンクしていたのは、手痛い誤算だった。

そんなわけで「最後の砦たるD書店でも3雑誌すべてを読める可能性は低いだろうし、でもまぁ最近は、そこまで必死に読みたいというほどの意欲も湧いてこないから、このまま縁を切っても別に構わないか…」とか思っていた矢先に、これまた予想外なことに3誌とも立ち読み可能(←少年エースおよびガンダムエースは見本誌形式)だったというオチ…うーむ、あまりD書店ばかりに集中するのは望ましいことじゃないんだけど、今回ばかりは仕方あるまい。
で、立ち読みフリー状態とはいえ2冊しか残っていなかったアフタヌーンも気がかりだったが、まずは大物を優先ということでガンダムエースに狙いを定める。ほぼ最高のコンディションで臨んだこともあり、Wガン小説を除く全ページを読破することができた。リタイアしたのは、体力よりも先に集中力が途切れたからだし。

ユニコーン関連情報
古橋監督のコメントが、これまでになくネガティブなものであった事に驚いた…ハードルを下げる効果はあるかも知れないが、戦う前から敗北の言い訳をしているようで、正直あまり良い印象じゃないな。
制作期間は長かったし、自分にできる最善は尽くしたものの、100%満足のいくものにはならなかったと言うなら、作画や演出のクオリティじゃなく、ストーリーの方向性の問題なのだろうか?
掲載されていた旧ジオン系MS群のデザイン画は、いい感じなんだけどな…アニメ版で新たに加わったマラサイは、あのデザインだからジオン系にペイントされても全く違和感ないし。逆に一般連邦カラーに塗られたネモも、けっこう馴染んでる。ハイゴッグがズゴックに変更されたのは「メジャーな機体のほうが、より広い層のファンに受ける」という計算ゆえ?

安彦×新海対談
たとえキャラや社会が空疎(←つまりセカイ系)であっても、風景そのものに、観る者に訴えかける力があるはず…という意図で制作されたのが、秒速5センチメートルだそうな。
一方の安彦は、アリオンの放映がナウシカの直後だった(←ガキの頃だから覚えてないや…)という巡り合わせの悪さには、同情を禁じ得ない。また宮崎駿や庵野のように、徹底的にこだわって作り込む連中には敵わないと悟ったことが、アニメ業界を引退するキッカケになったとか、興味深い話が多かった。

Zガンダム Define
リック・ディアス隊と鹵獲されたmk-II、そしてブライトとファを乗せたランチがグリーンノアから離脱。これを追おうとしたティターンズ艦隊だが、「2手、3手先を読んで」いたクワトロの指示で隠れていたモンブランの奇襲を受け、アレキサンドリアとサチワヌは追跡の続行が不可能という事態に。残ったのはジャマイカンの乗るブルネイのみ…って、アニメ版と正反対の状況だな。
まぁ仮に、レコアを大気圏に降下させる際の戦闘が行われるとして、2(アーガマ、モンブラン)対2(ブルネイ、ボスニア)なのに原作どおりモンブランが沈められるというのも格好が悪いし、カミーユの両親死亡~エマの脱走イベントも消化しなければならないので、遠からず修理されて再び合流するんだろうけど。一時的にせよ艦の数を減らして、作画の負担を下げようという魂胆だろうか…と勘ぐってみる(笑)。
カラーページには北爪によるZガンダム関連のイラストが掲載されていたが、フォウのヌードポスターやLDのジャケット絵を、DVDジャケ絵と一緒に載せるなよ! 劣化ぶりを隠しようが無いだろ(笑)。

ガンダムさん
MMRならぬGAMRなる新シリーズが、いつの間にか始まっていたけど、これまた全然おもしろくない…他には女医のセイラさんだし、やっぱりガンダム創世が終わったのは大きいな。
そのガンダム創世の特別編であるトミノ伝(←海のトリトン映画化の秘話を描いたそうな)は、ニュータイプエースに流れちゃったし…いちおう“特別読み切り”という扱いらしいけど、そう言いつつ連載として向こうに定着したりして(笑…えねぇ)。

ハイブリッド4コマ
スズメ取りの罠を仕掛けるIGLOOザクとか、デフォルメ顔がかわいいミネバとか、いいネタも散見されるものの、いかんせん絶対数が少なくて、不振という印象は拭えない。今月号は、他のギャグ系作品も総じて不調…というか、数自体が少なかったような。

ガンネタ選手権
一方こちらは笑えるネタが多かったものの、今月で最終回だそうな。やはり北爪ゼータでの続行は無理か…(←そりゃあねえ)。
お題は、大地に立ったガンダム(←もちろん、元ネタではセリフ無し)に、セリフを追加するというもので、「次はどこの展示場?」という等身大ガンダムネタから、「mk-IIにゴーカイチェンジ」、「じつはジオン派」、お約束の「俺たちの戦いはこれからだ!」などなど。

逆襲のシャア BEYOND THE TIME
最終回。魂の遍歴を終えたナナイに突きつけられたのは、この妄想世界にとどまるか、過酷な現実世界へ戻るかという選択肢だった…という展開はありがちだけど、どちらかと言えばガンダムよりもエヴァっぽい。
だがその後、サイコフレームの力によって死んだ者たち(←クェス、ギュネイ、そのほか本作のオリジナルキャラ)と共感するというのは、いかにもガンダムらしい。クェスに対して“男のそばに、居場所を得られなかった”者としてのシンパシーを感じるあたりは、なかなか巧いと思えたものの、そこで作者の描きたいことは終わってしまったのか、エピローグが不完全燃焼と言うか、曖昧なまま投げ出されたように見える…まぁナナイの消息について公式に言及されていない以上、やむを得ない面もあるか。

超級! 機動武闘伝Gガンダム
デスアーミーは、Gガンでは数少ない“比較的まともなMSっぽい”デザインだから好きなんだけど、描線がナマナマしい(と言うか、荒い)島本の絵では、その魅力がスポイルされてしまってるな…。超級覇王電影弾みたいに「ハッタリを効かせてナンボ」の演出は、どうやってもアニメ版のほうに軍配が上がるし。

超超お父さんドズル~やらせはんぞう物語~
Q.面白かった?
A.ミネバちゃんが可愛かった

…になりつつあるな(笑)。ハモンさんが最後の1コマだけしか登場しなかったのは残念…まぁ“ミネバがボーカルをやらされる”というストーリーの都合上、仕方なかったんだろうけど。

ガンダムAGE関連情報
敵の外観がモンスター系なのは序盤だけで、すぐに人型(←つまりMS)がメインになるようだな…まぁ、別のジャリ番に登場しそうなデザインよりは、そのほうがガンダムっぽいのは確かだけど、商品紹介ページに掲載されていた敵フィギュアの変形を見てしまうと、「これはこれでアリかも」と思ってしまった。
デスペラードに付けられた「敵か味方か?」という煽り文句がオカシい…あれが敵だったら、むしろビックリだわ(笑)。

砂漠のU.C.0079(葛木ヒヨシ)
次回から連載が開始されるガンダムAGEコミカライズ版の作者による、読み切り…つまり、お披露目ですな。これを読んだ限りの評価としては、
①陳腐なストーリー。
②読み切りでページ数に制約があるとはいえ、主要キャラクターが死んだのに盛り上がりに欠ける(主人公の感情が伝わってこない)稚拙な演出。
③作画レベルは中の下といったところだし、ターゲットが不明確(←ディープなガンダムファンを満足させられるような腕じゃないのはもちろん、AGEというコンテンツにマッチした、子供向けの絵柄というわけでもない)。
…と、なぜ選ばれたのか分からないレベル。まぁ本気で子供に向けたコミカライズ版については、他の雑誌で、より適切な絵柄の人間によって描かれているだろうから、こっちは飽くまで「いちおうガンダム専門誌という立場上、何もやらないわけには行かない」というオトナの事情による企画なのかもなぁ…どうせアニメの放映が始まれば、あっという間に追い越されるだろうし。

ジョニーライデンの帰還
敵と相打ちになり、ともに乗機が損壊して不時着(または漂流)。極限状況に追い込まれた両者は、やむなく協力することに…というお約束のパターン?
それにしても、オフィシャルで「ジョニ子」呼ばわりはどうよ?と思ったら、すでに先月号の時点で呼ばれていたのか…この作品の女性キャラって、こんな扱いばかりだな(笑)。前作ギレン暗殺計画は硬すぎたので、もうちょっとファン層を広げたいという意図に基づくものだろうか。

富野です
今月の対談相手は、モリタポの発案者である竹中直純。不安定な電気信号に依存しているコンピューターは信用ならん、大してセキュリティの高くないインターネットでカネのやり取りをするなんて正気の沙汰じゃない…という富野に対し、そういったハードやソフト自体は信用できないが、それらを作った人間については(今のところ)信用できる…という姿勢の竹中。
原発事故を経験した後では、富野の言い分が正しいように聞こえるものの、竹中の言う信頼性とは(たとえばジョブスのような)天才的な個人に対するものであって、マイクロソフトのような多人数による合議制では失敗する…つまりコンピューター(ネット)関連については“善良な独裁”のほうが、うまく行っているという主張が面白い。

THE MSV(近藤和久)
冒頭ページのコマ割りが4コマ漫画状態に! オリジン完結に伴って誌面のリニューアルを急いでいるのか、やたら終わりを迎えるページが多い(←そういえば松戸アングラーも最終回だったな…)中で、この作品も編集部から打ち切りの可能性を仄めかされ、手っ取り早く人気を確保するために4コマ漫画へと路線変更したのかと思った(←そんなわけねー!)。
しかし、これまでは無名の将兵やオレ流アレンジした兵器をメインに描いてきたにも拘らず、ここにきて急に黒い三連星とその愛機であるMS-06R-1Aなんて既存の人気キャラ&機体にスポットを当てるあたり、人気取りのために日和ったと見えなくもない。
また内容面においても、ジェットストリームアタックの誕生に至る経緯が(やや強引ではあるが、まぁそれはJSA自体に無理があるわけで、致し方あるまい)語られており、いつものような“状況を淡々と描写するだけで、ストーリー性が欠落している”というパターンとは一味ちがっている印象。

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