木曜日, 5月 26

ガンダムエース7月号

今日は夜勤明け+残業というハードスケジュール…だが終わってみれば体調はすこぶる良好で、そのままD書店へ突撃しての立ち読みにすら余裕で耐えられそうな予感があった。しかし立ち読みの代償となる本の在庫について考慮する必要があったことから、まずは家路につき、その過程で途中下車してK1書店とV書店の状況確認を優先することに。
結果としてその判断は誤りであり、どちらの店でもガンダムエースおよび少年エースは立ち読み不可であった(←V書店は、いつものようにアフタヌーンなら読めたんだけどね…)ため、けっきょくD書店に頼る羽目になったわけだが(苦笑)。

オリジン
はて? アムロを殺すことしか頭になかったシャアが、急に変心してキシリア殺害を決意する過程の不自然さを、もうちょっと説得力あるように改善したい…というような趣旨の発言をしていたと思ったが、俺の記憶違いですか安彦センセー?(笑) 
さらに紫チベのブリッジが爆発→紫チベがドロスに激突→ドロスまで沈没…と、ドミノ倒しで被害が拡大する展開のデタラメさは、もはやギャグと言っていいレベル(←Vガンの、ルペ・シノのブルッケング→ピピニーデンのビルケナウ→ラステオの連爆を思い出したわ)。ザンジバルが沈んだのは飽くまでサラミスの砲撃によるものであり、シャアの銃撃とは無関係…というアニメ版に比べて、明らかに劣化してるだろ。

徳光マンガ
オリジンでは、デラーズの離脱が描かれていない。デラーズ艦隊が離脱しなかったとすれば、ア・バオア・クー各所の戦況は、連鎖的にジオン有利へと変わるはずだから、これでジオン勝利!と妄想して浮かれる徳光に対し、「Nフィールドは壊滅してるだろ」と編集のツッコミ。
だがオリジンはアニメ版と異なり、ドロスが健在なので大丈夫!と徳光が反撃したものの、今月のオリジンでドロスは…(←上述)というオチ。徳光(&編集)の意図ではないだろうけど、オリジンの展開のひどさを踏まえた上で読むと、さらに笑えてしまうな。

ガンダムエース作家チャリティーサイン会レポート
曽野の作品って妙にバタくさいと思っていたが、ほんとにアメリカ帰りだったのね…ものすごく納得してしまったよ。

ガンダムEXA(作:千葉智宏/画:ときた洸一)
新連載。相変わらずの千葉テイストだったので速攻切り。

福井×樋口真嗣対談
樋口が表紙絵を手がけた、角川文庫版ユニコーンの完結を記念しての対談。後半の話題は震災関連にシフトし、聞き手が氷川竜介だったこともあって、震災の影響によって今後のエンタメ作品が抱えるであろうテーマの変遷を予想するなど、なかなか興味深い話となった。
震災を目の当たりにした人間は(直接の被災者でなくても)PTSDに罹った状態となり「何かしなければ!」という衝動に駆られたりするとか、悲惨な状況から目を背けるため急いで復旧を進めようとしたり忘れようとすることで歪みが生じるとかね。
とりあえず福井は、日本(の政府や企業)のシステムを信頼しすぎだな…俺自身、(政府や東電とは比べるべくもない小規模なものだが)組織というものに所属して、その内情に触れていると、「上に立つ連中も、自分と大して違わないような、俗っぽい小物」という樋口のスタンスのほうが正しいと思える。

ガンダムさん
“大和田先生の体調不良により、サイン会は中止”というハシラに、どんなオチがつくのだろうと期待してしまったが、普通の告知だったので肩すかし。
本編もページ少ない(←ゾックがシカトしているように見えて、じつは背中側でした…というオチもバレバレだった)し、ほんとに調子が悪いようだ。つーか明らかに、ここ最近は仕事し過ぎだったろ…オーバーワークを強要した角川(以外の出版社も)には反省を促したい。

ハイブリッド4コマ
中国でも単行本が出版だそうで…って、そこまで面白いか? ともあれ今月も“前半のUC関連は面白いのに、それ以外の後半はダメダメ”という二極化状態が継続中。
良かったネタは、ナイスミドルを自称して照れるカーディアス、“バナージ必要ない”に一票を投じるハロ、「漢と見込んだ」と言われて急にシリアス系の絵柄&セリフ回しに豹変するリディあたりか。

ジオン公国幼年学校
ジオン国内にも経済格差があり、発展した首都に住む者たちに比べ、それ以外の地域に住まう貧困層は不満を抱いている…というような描写は、あまり今まで見かけなかったな。
映像作品においては、おもにスペースノイドの独立要求や組織の権力闘争、あるいは虐殺(浄化)などが戦争の目的であるように描かれてきて、あまり経済的な問題にスポットが当たることは無かったし…制作サイドの力量と視野、それに映像媒体やエンタメ作品で扱いにくい題材であるというのも理由だろうけど。
それに、受け手側にも素養が求められるか…やはり社会人となって、組織や法律など社会の基盤にある様々な概念に触れたり、自分でカネを稼いだりしないと、こういう問題を実感・理解することは難しいだろうし。逆に言えば社会人ガンダムファンが主要な購入層である雑誌だからこそ、そういったテーマを内包した作品を掲載することのかもね。
何にせよ、連載が始まるまでは(始まってからも?)イロモノ扱いしていたけど、けっこう深く考えさせる内容を含んでいることには正直、認識を改めざるを得ない。だが問題は、これから…これまでは戦勝気分に浮かれているような状況だったが、これからは敗走の連続と戦死者の山が待ち構えているわけで。ここに至ってもなお、主人公以下の美形キャラどもが、敗色濃厚な戦場で泥まみれになる姿が想像できないんだよね…はてさて。

逆襲のシャア BEYOND THE TIME
こちらも経済や社会の問題を織り交ぜることで、紛争が勃発する経緯と、それに主人公が荷担する理由を描こうとしているようだが…そこそこ丁寧かつ説得力のある様相を見せていた先月と異なり、今月の展開はいささか唐突の感を拭えない。
敵に内通していたとはいえ、同僚(しかも妊婦)を始末する片棒を担いでおいて、顔色ひとつ変えないというのは、よほど強固な信念の持ち主でなければあり得ないだろうに、そこまでの心理に至った過程(←社会の現状に対する義憤であれ、シャアに対する愛ゆえの視野狭窄であれ)がすっ飛ばされているんだよな…。
そして今回、一部のコマにおいて作画が荒れ気味だったのが気になる。デビュー当初(←SEEDのコミカライズ版を描いていた頃)は、作画の丁寧さに感心したものだが…。新キャラ(←レズンとギュネイ)が登場したと言っても、基本的に逆シャア本編からの使い回しで済ませられるはずだから、デザインに時間を食ったということも無さそうだし。

新機動戦記ガンダムW Endless Waltz 敗者たちの栄光
話が飛んで、いきなりウイングゼロとエピオンの最終決戦…って、オリジン終了後に雑誌を支える目玉のひとつとなる予定のタイトルが、そんな絵に描いたような打ち切り最終回になるわけ無いだろ!(笑)
もちろん本当は、新商品の宣伝でした…というオチ。

新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop
震災の影響を受けてストーリーの一部を変更したらしい…具体的に“どの部分か”までは言及されなかったが、終盤のモビルドール軍団250機を蹴散らすシーンだろうか? もとは通常のMS(つまり有人機)だったけど、それでは大虐殺になるので躊躇したとか…まぁもともとWガン世界における無名の一般将兵(MSパイロット)なんて、それこそ特撮ヒーロー物における戦闘員並みに不遇な扱いなワケだが(笑)。
かと言って、エンドレスワルツやSEEDのように不殺の描写をされても、それは要するに主人公のチートぶりや甘っちょろい理想論を描くための引き立て役であって、それもまた“上から目線”ぶりが鼻につくけどね。
MA形態での戦闘が行われたことで、なんとか“MSの、航空兵器に対する優位性”に説得力を持たせようとアレコレ記述されていたが、これはヤブ蛇というか、語れば語るほど胡散臭くなってしまうような…(苦笑)。
とりあえず映像を見せられれば「そう描かれているんだから」と納得するしかないアニメと違って、文字という間接的な媒体では“いったん文字を脳内に入れて、それを映像に変換することで理解する”というプロセスが必要であり、その際、あまりに説得力の乏しい描写については拒絶反応が起こってしまうのだろう。

ジョニーライデンの帰還
単行本第2巻を買って読み直したおかげで、ようやく各勢力のメンツとストーリーの流れを把握できた(←おいおい)。これで今回どんな話が来ても大丈夫!と意気込んで臨んだのに、ユーマもジャコビアスも出番なかったという…(笑)。
でもまぁ、連載初期から気がかりだったリミアの出自が、ようやく語られたことは喜ばしい…ロイ・グリンウッドって「お固い(←小林源文あたりが描きそうな)軍人のイメージに反して、じつはものすごく子煩悩だったりして」とか勝手に想像してたんだけど、幼すぎて記憶に残っていないとは切ないな。
そんな家庭環境をもたらした、一年戦争とは一体なんだったのか知りたい…という想いには共感できるものがあって(←ツンデレな態度で付き合うレッドもいい)、やはり俺としてはギレン暗殺計画のようにマクロ視点や謎解きに重点をおいた作風もいいけど、どちらかと言えば光芒のア・バオア・クーのように、大局に翻弄される中で必死に生きようとする個々人の姿や、そこで生まれるささやかな心のドラマといった、ミクロ視点に立った作品のほうが好みだな。まぁこの作品は、その両方を取り入れた作りを目指しているようだけど。
チャリティーイベント(上述)の際の話によれば、作者は被災地域と縁があるらしいけど、そういった心情も今回のエピソードに反映されているのかも?

超超お父さんドズル~やらせはんぞう物語~
気がつけば「つまらない」という評価が定着していた…一旦こうなってしまうと、単行本購入レベルまで巻き返すのは至難の業だぞ。ただし今回が低評価なのは、決してナゾナゾを解けなかったからではない!
Q1:踏まれてるのに立派なものってなーんだ?
Q2:透明人間の職業は?

(…今どきは、こういうのも検索エンジンを使えば一発で解決するんだな)

カイのメモリー
いきなり敵(?)の攻勢が始まるという急展開…だが相変わらずページ数は超少ない。でもまぁ正直、この時代の視点でのカイが、ギレンの演説に対してどのようなアンサーを提示するのか?という点には興味を抱かざるを得ないので、次回に期待したいところ。

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