日曜日, 5月 22

#07 Write Mark

前回から、ずいぶん間が空いてしまった(汗)…ぶっちゃけ、この制作レポートをまとめるのは相当の時間と精神力を消耗するため、それなら実際にmapを制作しているほうが気楽だったりするんだよねー(笑)。なので、ついつい制作ばかり進んでしまって、こっちは放ったらかしになってしまうという…。
そうこうしているうちに今年も暖かくなって、HDD Lifeが温度警告を発するようになったし…そうなるとPCを長時間連続で使うのは難しくなるので、こまめにPCの電源を落として自然冷却し、その間はアナログの作業(←mapの構想、辞書でSHOPメッセージの英文をチェック、ポメラを使ってレポートの下書き、などなど…)をするという風に、作業内容を分担する必要があるな。

さて、今回はLevel.4である。


Level.4

タイトルのWRITE MARKとは、イシターの復活に登場する特殊呪文。床面に目印を刻む効果があり、おもに道に迷うのを防ぐため用いられる…んだけど、今日の今日まで一度も使ったことが無かったりする(笑)。
なにしろ今回の件でも、実際にmapを作り終えた後しばらくしてから、唐突に「そういえばWRITE MARKってあったよな…あれっ、ちょうどM/Wじゃん!」と思いついたという、嘘のような本当の話。まさにアイデアが“降りてくる”という感覚を実感できた瞬間であった。

そもそもの発端は、アイデアを求めてVer.SのLevel.11を思い起こしていた時のこと。全く同じようにARCH-DEVILの配置された部屋が、縦に並んで貫通路を構成しており、その中で正しい道を見分けるためには、何体かのARCH-DEVILを各部屋ごとに異なるパターンで倒し、各部屋の差別化を図るのが有効…というLevel.7区画は、とくに俺のお気に入りだった。
そこで「このアイデアをもう少しアップデートできないか?」と考えた末に思いついたのが、このmapである。
今回も、固定タイプのモンスターを目印として活用するわけだが、これはもともと“非モンスター用のグラフィックをモンスターとして用いる”というネタ(←CREEPING COINとかActive Caveね)の一環として、Mimicを登場させることは当初からの決定事項であり、ちょうど良いのでここに配置することにした。

【Mimic】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0Treasure Box?(なし)(Gold)
1Box Beast(なし)(Gold)
2Biting Box(なし)(Gold)
3Mimic(Deg-Needle)(Gold)









似たような名前なので紛らわしいが、第1グループと第2グループは同一種で、前者が不確定名、後者が確定名の関係にある。もともとMimicにはTreasure Box Beastという別名があり(←といっても、ゲームブック版ドルアーガの他に、この呼称は見当たらないようだが)そのままでは文字制限に引っかかるので分割したところ、ちょうど不確定名/確定名っぽい名前になったので、そのまま使うことにしたというわけ。
で、Box Beastは(偶然にも)韻を踏んでいるから、同じように韻を踏んだ名前がもうひとつ何かないか…と考えた末、第3グループのBiting Boxを思いついたという次第。
所持アイテムをGoldにしたのは、ミミック( 3 3 9)というダジャレを使いたかったから。ただしストレートに3390Goldを所持させることはできない(上限は2550Goldまで…つーか、そんなに持たせるのはゲームバランス的に駄目だわな)ため、これもネタを分割して330Gold390Goldに設定した。
前半グループは、プレイヤーを混乱させるために全く同じ配列を保つ必要があることから、UN=6とする。いかにも“宝箱に擬態している”という雰囲気だが、先にCREEPING COINを登場させている以上、プレイヤーを騙せるとは期待していない。
グラフィックについては、もちろん宝箱の画像をそのままコピペして用いた。


Level.4塔内マップ(第1区画)

大まかな構造としては、縦の貫通路を構成する各部屋に、それぞれ全く同じ形にMimicを配置して区別がつかないようにしておき、その左右の部屋に個別の通行証アイテム(←今回はLadder)を配置することで、すべての部屋を巡回しなければクリアできない仕組みになっている。
いちおうセーブ&リセットを繰り返したり、単に運任せで突破することも不可能ではないが、効率的な攻略を心がけるのであれば、各部屋のMimicを、見分けがつくように何匹かずつ倒しておき、正しい順番で部屋を回るという戦術が必須だろう(←本作においてFoodの供給量をギリギリまで絞り込んでいるのは、この点でプレッシャーをかけるという意味もある)。
また塔の入口付近にはドアが設置されており、中へ入るためにはKeyが必要となる。しかもドアは足場も兼ねているため、うかつに開いてしまうと、そこよりも向こうにある出入口とは行き来することができなくなってしまうのだ。
 
従って、全てのルートを踏破するには、奥にあるドアから順番に開放していくことが必要となる。

もう少し具体的に解説すると、まず第1区画は、塔の入口の上にドアが並んでいる。塔内の部屋割りは、

出口←縦貫通路←入り口(Ladder,Keyあり)

となっており、8つある入り口すべてに入らなければ、Ladderを8つ揃えることはできない。ゆえに、奥(左)側を後回しにして手前(右)側の入り口のドアを先に開けてしまうと、奥の入口から入る部屋のLadderを回収できなくなるので、手詰まりとなってしまうわけだ。
いっぽう出口側に関しては、縦貫通路から自在にアクセスできるため、どの出口から出ても問題ない。ただし、8つある出口のうち7つはハズレであり、下方の迷宮エリアに出てしまう。
迷宮エリアでは基本的に何の収穫も得られず、上に戻る行程でFoodをムダに消耗するだけであるから、なるべく早めに唯一の正しい出口を発見し、最小のタイムロスで戻れるようにするのが望ましい。

さて、mapの作成にあたって、すでに完成している他のLevelとの連絡(つまりはCaveの位置を合わせること)を最優先する必要があるのは言うまでもない。
もちろん今回も例外ではなく、Level.3およびLevel.5に設置されたCaveの位置から、このLevelのスタート地点とゴールは自動的に決定されるわけだ。それらを基点として、上記のアイデアに従ってmapを作成した結果、おもに左下側のL字状の部分が余白として残った。

Level.4(暫定1)

この余白部分については特にこだわる必要が無いので、適当な迷宮をWizから引用することに。そこで選ばれたのが、WizⅡで地下3階の外周部を構成している迷宮である。
この外周のうち、左下側を中心としたL字型の部分を、上記のL字状の余白に当てはめ、それを手がかりにして、残りの部分も隣接する迷宮を当てはめて行けば埋まるだろう…という目論見だ。
だが実際にやってみると、これが非常に手こずることになった。Wiz迷宮側の左端と右端、および下端と上端とのつながりが分かりにくく、うまく元ネタを再現できないことに加え、xanadu側のmapの一部も、左端と右端とのつながりを考慮しなければならず、もう何が何やら…。

WizⅡ地下3階の下端


同じく上端

これらのつながった状態が、どうにも分かりにくい…って、こうやって

スクショを撮って、つなぎ合わせれば良かったのか! 今ごろ気づいたわ(←バカ)。
時すでに遅し…だが、再現を諦めたうえで工夫した結果、これはこれで予想外に面白い仕上がりとなった。その方法とは、とりあえず元ネタの迷路のうち、形状を判別できる分だけをパーツ単位で再現し、それをパッチワーク的に組み合わせていくという手法。類似する地形パーツが何度も現れることで、位置の把握が困難となり「ワープポイントに引っかかったのではないか?」という疑心を抱かせる効果も期待できる。

基本的にはハズレ扱いとして作った迷宮エリアだが、ほんとうに何の意味も無いのでは、せっかく作った労力がムダに思えるし、プレイヤーにも評価してもらえない可能性がある(←とくに目を惹くようなアイデアも無い、ただの複雑な迷路に過ぎないわけで)。
そこで唯一、ここに足を踏み入れることで得られる収穫として、後半の攻略のヒントをひとつだけ設置することにした。ただし、既に1ブロックの隙もなく迷路を構築してしまった(←外れルートの出口である、7つの塔を建てるスペースさえ確保するのに苦労したぐらいである)ため、新たにメッセージSHOPを建てる余裕など無い。
そこで“イロの迷路”区画(後述)を抜ける正しい順番を、ひそかに迷路の壁に記しておくという方法を採った。

ここでモンスターにも触れておこう。第1区画の空中にはGARGOYLEが飛び回っている。コイツはWizⅠWizⅤに(ついでにWizⅣにも)登場しているが、ここではWizⅠからの引用とした。
これに関しては、①後述のようにグループ枠3つ分が埋まってしまっているので、確定名と不確定名が同じ“GARGOYLE”であるWizⅠ版なら、枠を1つしか使わなくて済む。②あまりキャラの立っていないGARGOYLEに、2つも枠を与えるのは勿体ない…というのが理由である。
まぁD&D原理主義の観点からすると、そこそこD&D版ガーゴイルのスペックに忠実なWizⅠ版に比べて、出現数の多さだけが取り柄でカモ扱いされているWizⅤ版や、なぜか石化能力を追加されたWizⅣ版は異端に思えるんだよね。あと、WizⅤ版の不確定名がSMALL FIGUREというのも、なにか釈然としないし。

“悪魔っぽいヴィジュアル”つながりということで、第2・第3グループにはKARKIDORI(第2グループは、不確定名であるDEMONIC FIGURE)を採用。
種属やスペック(←使用魔法レベルや魔法抵抗力など)的に同等とはいえ、出現数の少ないLESSER DEMONのほうを先に登場させるべきじゃないのかという気もするが、他のネタとの擦り合わせ(←詳しくは後述)もあり、ここはKARKIDORIを先行させることにした。
まぁ元ネタの登場階を見ても、KARKIDORIが地下4階クラスなのに対し、LESSER DEMONは地下9階クラスだし…って、WizⅤWizⅠで階数を比較するのは無理があるか。

最後の第4グループはBeastとした。これは実質的にガーゴイルだから最初(第1グループ)に戻ったとも言えるが、ブラックオニキスのネタバレを防ぐためには、最初の時点では遭遇できないよう対処しておく必要がある。具体的には、移動・飛行能力を与えず出現ポイントにとどまるよう設定(ACT=0)し、さらに2段ジャンプしても視界に入らないような天井高くに足場を作って、その上に出現ポイントを設置した。
能力値についても、出現数は少ない(1~2体)が高レベルのプレイヤーキャラと渡り合える高い防御力(D.L.=14)を有するなど、なるべく元ネタの再現を心がける。
【DEMONIC FIGURE】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0GARGOYLE(なし)(Gold)
1DEMONIC FIGUREMAHALITO(Deg-Fire)(Mirror)
2KALKYDRIMAHALITO(Deg-Fire)(Mirror)
3Beast(なし)(Gold)









所持アイテムについては、とくに意味はない。差異化を図るためにガーゴイル系をGoldとする一方、KALKYDRIには別の物を何か…と考えた末、難易度バランス的に適度だろうということでMirrorに決定した。

グラフィックは“翼のある悪魔”ということでAarakocraを選択。同じ系統としてShadow Daemonも候補に挙がったものの、こちらはGREATER DEMON役での登場が内定しているため、今回は採用を見送り。
 
こうしてアニメーションパターンを比較しても、Aarakocraが“翼を羽ばたかせて飛んでいる”というイメージなのに対し、Shadow Daemonは“羽ばたきとか関係なしに、そのまま浮かんでいる”という印象なんだよね。
 
Wizのデーモン連中やブラックオニキスBeastも、あまり飛行が得意なようには見えないが、

少なくともGARGOYLEだけは空を飛ぶのが好きそうなので、これを手がかりに採用を決定したというわけだ。

さて、第1区画を右に進むとDINKがうろついている。これはWizⅡの設定に準拠して、魔法には完全な抵抗力を持つものの、戦闘能力は皆無に等しい。WizⅣに準拠して防御力も最大にしようとか、ホークウィンド卿を仕止めたように低確率でクリティカルが発生するような設定にしようかとも考えたが、このLevelには他にもクリティカル使いが登場する(←後述)ので、ここは遠慮しておこう。
なおDINKKeyを所持しており、これを手に入れなければ、第1区画の攻略を始めることができない。
第3グループからは、老人つながりでLEPRECHAUNに変更となるが、こいつは“靴造りに没頭している”という伝承に従ってBootsを持たせることにした以外、能力的にはWizⅢに準拠している。
Wizでは善のモンスターだったので、当然ながらカルマ持ち…簡単に能力値上昇アイテムを与えるほど、甘くはないのだ(笑)。なお第3グループ(不確定名)は、元ネタではTINY FIGUREだけど、敢えてSeelie Courtに変更した。これは人間に害を与えない(少なくとも、あからさまに敵対的ではない)妖精の総称であり、カルマ持ちであることを警告するヒントになっているわけだ。
【LITTLE OLD MAN】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0LITTLE OLD MAN(なし)(Key)
1DINK(なし)(Key)
2Seelie CourtHALITO(Fire)(Boots)
3LEPRECHAUNHALITO(Fire)(Boots)









余談だが、Seelie Courtの反対語がUnseelie Courtであり、これは後のLevelに登場する、敵対的な(=倒しても構わない)妖精の不確定名として使用される予定。
さらに脱線すると、xanaduと同期のアクションRPGであるメルヘン・ヴェールに“アンシーリー・コート”という名前の敵キャラが登場したことで、そういう名前の妖精が存在するのかと勘違いしていたけど、特定の種族名ではなく、飽くまで“人間にとって明らかに危険な妖精”の総称である。
グラフィックは、xanadu版のDinkをそのまま横すべりで採用。杖を持つ魔術師然とした姿には違和感もあるけど、まぁ分かりやすいのが一番ということで。
  
左から、xanadu版Dink、Wiz版DINK、LEPRECHAUN

さて、無事に第1区画をクリアし、通行証アイテムである8個のLadderが揃ったら、それを使って1ブロックすべり台ゾーンを突破し、第2区画に通ずる塔へと進むことになる。
この塔の付近には、2-HEADS SNAKEがうろついている。これは見たまんまAMPHISBAENAのグラフィックを使用しており、WizⅢのスネーク系(←MOAT MONSTERを除く)をひと通り含んでいる。
 
HYDRAに関しては、xanadu版Hydraとの兼ね合いもあるが、あっちのほうが異端ということで(←切り落とされた首だけが飛び回っているのって、ヒドラというより“ゼルダ”のグリオークじゃないかと)。
【LARGE SNAKE】
ID名前所持アイテム
0LARGE SNAKE(Food)
1ANACONDA(Food)
22-HEADED SNAKE(Fake Poison)
3HYDRA(Real Poison)









ANACONDAのように比較的ノーマルなモンスターは、本作においては自動的にタンパク質供給源の役割を押しつけられるのが宿命である(笑)。
そして後半グループには、元ネタで毒攻撃を行なってくるのを反映して、毒薬を所持させる。ただし本物を持っているのは、元ネタでも高EXP&レアアイテム獲得が期待できるHYDRAのみ。

2つの区画をつなぐ塔は、このLevelにおいて唯一のマトモな広さをもつ塔だったりする…なにしろ縦貫通路と、それに隣接する横幅3フロア分(×2)が使用済みなので、残りは横幅2フロア分しか無いんだもんな。
ここではMimicの後半グループが本領を発揮する。第3グループのBox Beastはワープ攻撃(UN=7)を行ない、どんどん出現位置を変えるため、ますます本物の宝箱との区別が難しくなるのだ。
さらに第4グループのMimicは、Deg-Needleまで使ってくる。こいつらは塔の出口側の部屋に配置されているため戦わざるを得ないのだが、真下の部屋から回り込んで即座に出口から脱出することで、まともに戦わずに済ませることも可能。
ただし真下の部屋にはLEPRECHAUNがおり、しかも通路は全てドアで塞がれているので、全滅させてからKeyを使わないと出られない(←ザナクロのバージョンによっては、触れるだけでドアを開けるけど)。
つまり戦闘を回避するには、KRM上昇のリスクを負わなければならないわけだ。さらに塔の奥に進入するためにも、同じ構造の部屋を抜ける必要がある。だが奥の部屋には毒薬ホルダーが集中して配置されており、後ほど予備のKeyを手に入れて事前に装備した状態で突入すれば、虐殺を避けつつKRMを下げることができる。

ついでなので、ここで残る4種のモンスターにも言及しておきたいのだが、それには脱線が伴う。というのは、この顔ぶれ
【FIGHTER】
ID名前所持アイテム
0MAN IN ARMOR(Long Sword)
1MAN AT ARMS(Long Sword)
2LVL 4 FIGHTER(Battle Axe)
3LVL 7 FIGHTER(Ladder)









【MAGE】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0MAN IN ROBESHALITO(Fire)(Fire)
1LVL 1 MAGEHALITO(Fire)(Fire)
2MAGICIANHALITO(Fire)(Fire)
3LVL 7 MAGEDALTO(Deg-Thunder)(Ladder)









【PRIEST】
ID名前使用する魔法所持アイテム
0PRIESTBADIOS(Needle)(Needle)
1LVL 1 PRIESTBADIOS(Needle)(Needle)
2LVL 3 PRIESTBADIOS(Needle)(Fake Poison)
3HIGH PRIESTBADI(Death)(Ladder)









【NINJA】
ID名前所持アイテム
0KIMONOED MAN(Food)
1LVL 1 NINJA(Food)
2LVL 3 NINJA(Real Poison)
3HIGH NINJA(Ladder)









を見れば分かるように、これはWizⅠの地下4階でBLUE RIBBONを守っている連中が元ネタなのである。
Level.1の塔内はWizⅠの地下1階を模した造りになっているわけだが、その奥にある出口を抜けるとエレベーターに該当するCaveが開いており、そこから別ルートでLevel.2から3を経由して、Level.4のモンスター配備センター区画へと到達できるようになっているのだ。
ここは元ネタの通り、地下1階からのエレベーター(=Level.1からのCave)を基点とした縦に長い通路となっており、その下端には地下9階まで通ずるプライベートエレベーター(=後半に通ずるCave)が、上端にはその通行証となるアイテムを守る強敵が、それぞれ配置されている。

なお両端をつなぐ縦の通路については、普通に長ったらしい通路というのも退屈なので、もともと他で用いるつもりだった独立のアイデアを流用することにした。
それは対となる2本の通路を設定し、本道である一方には無数のトラップ(ワープポイント)を仕掛け、もう一方の側にあるヒント(柱)を参照することで、それを回避できる…というもの。

ヒント側の通路(中央)の、柱がある場所に対応するように、本道(右側)にワープポイントが仕掛けられており、誤ってワープポイントに入るとハズレ処理用の区画(左側)に飛ばされ、逆さツララのダメージを受けることになる。

ヒントを参考にワープポイントを回避し、上端にあるモンスター配備センター区画までたどり着くと、ここを守る4種のモンスター(上述)と戦闘になる。ここはCave以外に脱出方法のない閉鎖区画になっており、しかも狭い上にモンスターの出現ポイントが中央にあるため、モンスターを倒した後ひとまず区画の外へ出なければ、次のグループが出現しない。

つまり、モンスターを全滅させては脱出→ふたたびLevel.1から、エレベーターCaveを通ってLevel.4へ→縦通路を上ってモンスター配備センター区画に…という手順を4回にわたって繰り返さなければ、第4グループの所持する通行証アイテム(Ladder)を揃えることができないわけだ。

では個別のモンスターの解説に移ろう。まずFIGHTER系は、WizⅢの序盤に登場するMAN AT ARMSと、同じくWizⅤの序盤に登場するLVL 4 FIGHTERを選択。これは他にほとんど候補が無かったので、あっさり決まった。
グラフィックに関しては、前述のようにSir Gawaineを使用。WizⅤからBERSERKERを採用して、グラフィックもxanadu版BERSERKERにするという案もあったのだが、それなら後半にWizⅢBERSERKERを出した方がいいだろうと考え、不採用とした…後半の方がモンスターの需要が多いので、なるべくネタは温存しておきたいのである。
所持アイテムについては、アレンジ版のグラフィックを参考にして、
 
MAN AT ARMSにはLong Sword、LVL 4 FIGHTERにはBattle Axeを持たせる。

次にMAGE系。まずWizⅠからLVL 1 MAGEを出すことは即決として、悩んだのが第3グループ。
WizⅢWITCHあるいはNECROMANCER(←さすがにGARIAN MAGEは却下)、もしくはWizVMAGICIANあるいはCONJURERなどが候補に挙がった中から、けっきょくMAGICIANに決定。
決め手となったのは“最初の3グループまではグループ攻撃呪文(=Deg系)を使わせず、あまり強力な印象を与えないほうが、第4グループのLVL 7 MAGEDALTO(Deg-Thunder)を使ったときのインパクトが強まるのではないか”という考え。
しかし問題は、WizⅠ~Ⅲのイメージ(←クラシック版、アレンジ版ともに)に従ってMAGE系のグラフィックをADEPT(画像左)で統一するつもりだったのが、初っぱなからつまずいてしまった事…まぁ“魔術師といっても全員がジジィというわけじゃなく、レベルの低い奴は若い”というWizⅤのほうが、説得力あるけどね。そもそもWizⅢ(クラシック版)でWITCHELVEN MAGEのグラフィックに、ヒゲ爺(画像中央)を充てた時点で無理があるわけだし。
  
こうして並べてみると、クラシック版WizⅠ~ⅢMAGE全般にADEPTというのは適役だが、さすがにMAGICIAN(画像右)となると違和感を拭えないな…。
所持アイテムについては、“低レベルのスペルキャスターは、アンチョコとして自分の使用魔法のScrollを持ち歩いている”という設定に準拠。

つづいてPRIEST系だが、これはWizⅠだけでキレイに候補が埋まった。
グラフィックはDispaterを採用。ややイメージは異なるけれど、XANADUには僧侶系の敵キャラが他にいないので仕方ない。

所持アイテムのチョイスは、LVL 1 PRIESTについては上述のMAGE系と同じ。ただしLVL 3 PRIESTだけは、元ネタが(なぜか)毒攻撃を行うという点を優先し、毒薬を持たせた。

最後にNINJA系だが、これも同じくWizⅠからの引用で、必要にして充分な編成を組むことができた。
グラフィックについては、Level.3CORSAIRの説明でも触れたように、もともとNINJA役にはAtmieを考えていたので、そのまま変更せず採用。ただし、Atmieが右手で剣を構えている

のに対し、なぜかNINJAは左手に剣を携えているため、本来の画像を水平反転させることで対応した。
 
またGARIAN GUARDも同じく左利きであったことから、CORSAIRについても同様の処置をとる。
 

所持アイテムの選考に関して、LVL 3 NINJAについては他の毒使いと同様。元ネタが、地下4階における経験値稼ぎのカモであることを考慮し、本物の毒薬を持たせることに。
LVL 1 NINJAは特にイメージが湧かなかった事から、やや強引だがFoodホルダーに設定した。このLevelはムダに遠距離を走り回らされる可能性が高いので食糧は豊富にあったほうが良いだろうし、忍者といえば非常食──かた焼きセンベイとか兵糧丸とか──を携帯しているに違いない!という安直な発想もあった。ちなみに数量は“ニンジャ( 2 4 8)”にちなんで2480Foodという、これまたダジャレで決定(笑)。
NINJA最大の特長であるクリティカル能力は、攻撃力を15(=Vorpal Weapon)に設定することで再現を試みた。

さて、mapの説明に戻る。第2区画は第1区画とは逆に、外世界への出口側がドアによって塞がれており、それに伴って塔内も微妙に異なった構造となっている。
まず外世界だが、このように(画像左)入口側の塔は高所にあって、ドアを足場とした2段ジャンプを行うことでしか進入できない。第1区画と同様、うかつにドアを開くと足場が失われて、そこよりも右側にある塔へ登ることができなくなるのだ(画像右)。
 

ただし8つ並んでいる塔は全て、最初の部屋が縦貫通路としてつながっているため、どの塔から進入したとしても違いは無く、とりあえずドアが1枚でも残っていれば進入すること自体は問題ない。

Level.4塔内マップ(第2区画)

問題なのは、縦貫通路から次の(左側にある)部屋への道が一方通行であり、しかもその2つ目の部屋は、出口のほかに何も無いため見分けがつかないという点。肝心の通行証アイテム(Ladder)は3番目の(さらに左にある)部屋に配置されているから、当てずっぽうで突入するやり方では、なかなか全てのアイテムを回収するのは難しい。

Ladder,Keyあり←→出口←入り口(縦貫通路)

そこで、第1区画と同様のWrite Mark戦術…つまり、1番目の部屋に同じように並んでいるMimicを、別々のパターンで倒すことで、各部屋の見分けをつける作戦が効果を発揮するわけだ。
だが今回は第1区画と違って、入り口の選択については制約がないため、常に同じ塔(←最後まで足場の残る、いちばん左の塔が望ましい)から進入し、そこから縦貫通路を1ブロック上がった部屋、次は2ブロック上がった部屋…と、ひとつずつ順番に踏破していく方法も有効だったりする。
どちらにせよ注意しなければならないのは、入口側と異なり、出口側の選択は完全に自由というわけではない点。Ladderが8つ揃う前に、いちばん左の出口に出てしまう(=ドアを開けてしまう)と、足場が失われて残りの塔へアクセスできなくなるため、このルートは最後まで残しておく必要がある。

こうして無事に第2区画も抜ければ、このLevelのゴールに辿り着く。ここにはCaveが2つあり、まずはLevel.5へ進んだ後、またここへ戻ってきて、今度はLevel.1へ帰る…というのが、順当な攻略コースとなるだろう。つまり

Level.1で階段ルートを選択
  ↓
Level.2へ(1つ目のCrownゲット)
  ↓
Level.3(2つ目のCrownゲット)
  ↓
Level.4
  ↓
Level.5(3つ目と4つ目のCrownゲット)
  ↓
Level.4へ戻る
  ↓
Level.1へ戻り、エレベータールートを選択
  ↓
Level.4モンスター配備センター区画
  ↓
後半(コズミックキューブ)へ

こういう流れだな。

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