木曜日, 3月 24

アフタヌーン5月号

今日も遅出勤務。雑誌の配送が隔日ペースだとすれば、昨日サンデー&マガジンが入荷したのだから、今日は休止日のターンということになる。じゃあアフタヌーンが入るのは明日か・・・と思いつつも、念のため早めに家を出て書店めぐりを敢行。
最初に覗いたK1書店は開店直後で、ちょうどアフタヌーンが陳列されようとしているタイミング・・・シュリンクされていて立ち読み不可だったのは残念だが、入荷していたので、ひとまず安堵する。そして期待どおり、次に訪れたD書店では、無事に見本誌形式のアフタヌーンを読むことができた。

ヴィンランド・サガ
今月号に掲載されてる作者コメントの多くが、震災に対するお悔やみの言葉や、自身が被災して大変(←仕事場が壊滅的とか…)という状況報告という中で、例外的に「先月休んだおかげで仕事が捗った」という明るいコメントなのは、単に被災する前に書かれたからだろうか? だとすると来月以降、また休載がちになったりして…。まぁ、そんな不安はさておき、仕事内容が充実していたおかげか、確かに今回の話は面白かった…久しぶりにクヌートが登場したし。
そのクヌートは、分割相続された王国領を再統一すべく兄王の毒殺を謀るとか、もう完全に覇道に心を捕らわれているな。そんな彼が腹を割って相手は、スヴェン王の亡霊ただひとりだというのも、皮肉な話だ。

げんしけん 二代目
斑目関連のネームが当初の予想より増えてしまい、単行本1冊に収まる見込みが無くなったそうで、晴れて“期間限定”が取れて通常の連載に…って、なんだか経緯に白々しさを感じるな(笑)。方向性は異なるけど、ガンダムUCの挿絵担当交代劇を思い出した。
「人気が出たら延長もアリ」という条件だったのかも知れんし、あるいは他の連載陣が不甲斐なさすぎて(←実際、今月号もあっという間に読み終わってしまったし)、手堅い人気のあるタイトルに頼らざるを得ないのかも知れんが、何であれ一度終わった作品を倉庫から引っ張り出してきて、ホコリを払ってまた陳列するというのは、あまり健全な状況とは言えんよなぁ…いや、今回のエピソードは面白かったし、このレベルを維持してくれるなら単行本も買っちゃうんだけどさ(笑)。
そんなわけで今回は、たとえどれだけ心が乙女でも、肉体が男である以上は避けられぬ悲劇の話。商業誌と同人誌の締め切りが重なってしまい、修羅場モードに突入した荻上を手伝うべく、げんしけんメンバー全員が臨時アシスタントに。
そんな缶詰め状態が長期化したことで、ヒゲの生える気配を感じて狼狽するハトちん…他人の目が気になるだけならばマスクつけて隠せばいいだけの話なんだけど、生理的な嫌悪感を感じるというんだから仕方ないわな。
男モードに切り替えることで回避しようとしたものの、今回に限ってはダイレクトに、自宅から女装モードで来ていたため着替えを持ち合わせていないという…そこで大野さんの用意していたコスプレ衣装に救いを求めるも、どれも女装子キャラばかりで男モノは皆無だったというオチ。
けっきょく最後の手段として、お互いに着ているものを交換したわけだが、最近こういう倒錯した行為が流行しているのかね? つい先日のハヤテでも見かけたばかりなのだが…。そしてそのままの勢いで、なぜかメンバー全員がコスプレに興じる流れになったところへ、ちょうど(間の悪いことに)藪崎さんが来訪→こってりお説教されるというお約束の結末に。
その藪崎さんは、荻上に「原稿だけ描いてりゃいいんじゃ」と言って、ほかの用事をぜんぶ引き受けてくれる、相変わらずのツンデレぶりが嬉しい。

ぼくらのよあけ
3つのAIのうち1つが消息不明ということで、すわ敵役の登場か?と身構えたら、そんなことは無かったぜ! 敵の出番はもっと後なのか、それともE.T.のように悪役が存在しない──敢えて言うなら敵は社会(大人)全般だろうか──タイプの作品なのかも。
代わりに登場したのは新たな仲間…しかも女の子。かわいい男の子も捨てがたいけど、やはり女の子も1人ぐらい居ないと彩りに欠けるのは確かなので、この展開は悪くない。
ただしキャラが増えすぎの感もあるので、きちんと全員にストーリー上の役割が振り分けられるのか?が気になるところ。今回、大人たちに事情を話せない理由が語られた(設定された)けど、ドジ踏んで秘密がバレそうになったり、気持ちが揺れ動いて秘密を明かそうとする奴が出て、分裂の危機に陥る可能性も考えられるかな。
もうひとつ気になるのが、主人公とナナコの関係。主人公が“対等の友人”となることを期待しているのに対し、あくまでナナコのほうはプログラムの命じるまま、大人社会の規範を遵守する“過保護な保護者”の役割に徹しており、そこに齟齬(軋轢)が生じているわけだが、これが最終的にどういう位置に落ち着くことになるのか? 
ジュブナイル系作品で、しかもビルドゥスクの要素が含まれるとして、そこで描かれる“成長”は、子供らしい心を持ち続けることを肯定した上での成長なのか、あるいは社会(大人)への第一歩を踏み出す“痛みを伴う成長”なのか? その分岐点が、この辺りにあったりして。

イコン(田中一行)
新連載。にもかかわらずアフタヌーン公式サイトでは、大々的どころか全く触れられていないという…(爆笑)。俺もすっかり忘れてしまっていて、あやうく感想を書かずじまいになるところだったぜ(笑)。
えー、というわけで感想→なにやら得体の知れないアイテムを手に入れ、それに付随して謎の能力が開花し、さらに正体不明の敵に追われるハメになる…というベタな導入だし、絵柄も全く好みじゃないんだけど、ついつい引き込まれてしまった。作者が見ばえ以外の面で、ひそかに優れたスキルを持っているということだろうか?
要注目という作品じゃないが、しばらく様子を見続けることになりそうだ。

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