金曜日, 12月 24

少年エース2月号

今日は遅出勤務。早めに出かけて出勤時間まで立ち読みを行なうという毎度おなじみのパターンだが、午前中に陳列作業を行なうV書店では落ち着いて読めないので、K1書店を覗いてみたところ、アフタヌーンはビニールで封印されており立ち読み不可。
ガンダムエースおよび少年エースが予想より早く入荷していたけど、これは年末進行の関係か、それとも単に、本来の発売日が週末だから前倒しになっただけか? 
ガンダムエースは例によってビニール封印されていたものの、少年エースはゴムバンド留めだったので、D書店への集中を避ける観点からも、ここで読んでしまうことにした。

サクラダリセット(原作:河野裕/漫画:吉原雅彦/キャラクター原案:椎名優)
ラノベ原作の新連載。“超能力者が普通にいる現代社会”を舞台にした作品というのも、よくあるパターンだけど、ラノベ最大のジャンルであろう萌え系のタイトルの多さには敵わないだろうな。
手垢の付いたキャラやシチュエーション──そして挿し絵(笑)──を羅列するだけでも一応の体裁を整えられる萌え系作品と違って、能力やそれに関連する事件・バトル等についてのアイデアを練る時間と力量が作者に要求されるから、手軽に書けないというのも理由だろうか? もちろん、単純に需要の差という面も大きいだろうけど。
で、この作品についてだが、とりあえずまだ始まったばかりの導入部なので現時点での評価は保留。作画に関してもイマドキの無難なキャラデザであり、絵柄だけで購入するほど秀でているわけでも、逆に即切りしたくなるほどヒドいわけでもない。

未来日記
なんとか最終回に間に合ったか…それほど入れ込んだ作品というわけでもない(単行本も買おうとは思わない)から、別にいいんだけどね。
1ヶ月分のインターバルもあって、詳しい状況を理解できない(←いちおう最初に“これまでのあらすじ”は掲載されていたが)まま終わってしまった感じ…まぁ今までも適当に流し読みしていただけなので、ストーリーに関する評価はノーコメントだな。
キャラクターについては、気弱系の少年&時代遅れのヤンデレヒロインという主役コンビに感情移入できなかったのが問題ではないかと…この手の作品はストーリーや設定そのものが主人公であって、キャラクターはそれを構成する駒に過ぎないという考え方もあるけどね。
9thのように魅力的なキャラもいたものの、彼女がオイシいところを全て持っていってしまったせいで、ますます主役コンビが好感度アップの機会を失ったのも悩ましいところか。

R-15
これもインターバルのせいで、よく分からない展開…しかしそんな俺でさえ、吹音の過去のトラウマに触れかねない話題を、しかも穏やかとは言えない口調で問いかけるというのはデリカシー無さすぎだと分かるぞ。
やはり律は、主人公にとって“カドが立たないよう嘘をついて誤魔化す”程度の関係でしかないのか…そりゃまぁ“普通の同性の友人”が相手なら当然の態度だし、ヒロインより同性を本命視するような主人公というのも、それはそれで問題(←日本終了的な意味で)だけどさ。

てんかぶ!
「天下一部動会」と称し、これまで登場したキャラが一堂に会して互いに戦うというエピソード。厨二設定で言い訳しながら早々に棄権する正宗、股間に(男の)武器を隠し持っていると判定され反則を取られる謙信、途中でお昼寝タイムに突入してしまうお子ちゃまな信玄(←「眠くない」と主張しつつパジャマに着替えてるコマが、強いて言うなら今月で一番おもしろかったシーンだな)など、各キャラが定番の持ちネタを披露しただけで、とくに目新しいネタは無かったという印象。
単行本の発売時に、こういう面白さの不足した話を掲載されると購入意欲が減退してしまうのだが…。敢えて肯定的に解釈するなら、単行本を試し買いするか迷っている新規読者のために、ひと通り作品のノリとキャラを紹介するためのエピソードだとか?

涼宮ハルヒの憂鬱
にわかには信じ難いことだが、以前に見た時よりも明らかに作画レベルが向上している(←いかにインターバルを挟んだとは言え、これは間違いない)。
素人目にも適当きわまりなく、やる気の無さが滲み出ていた輪郭線は、かなり元デザインに近くなり、落書きレベルだった表情にも生命や感情が宿って、白さの目立ったページには適切な仕上げ処理がされている。
とくに「長門は、みくるの立場を羨ましいと思っている」と語られたコマに描かれている、メイド姿の長門(←あくまでイメージです)がいい…いったい作者に何が起こったのだろう?
でも原作ファンは「どうせならツガノよりも、谷川がやる気を出してくれたら良かったのに」とか言いそうだな(笑)…と思ったら、ほんとに原作のほうも再始動する様子。
本編ストーリーについては、まだエピソードの導入部らしいので評価を保留。どうでもいいけど「AIたちの派閥抗争」と聞くと、ハイペリオンを思い出す…これもオマージュ?

RATMAN
今月号のイチオシ。スポンサー会社のトップが脱税で逮捕されたことにより、ヒーローとしての資格を返上しなければならなくなったアンカイザー。
ヒーロー協会の運営する病院に入院していた母親も、資格喪失に伴って退去せざるを得なくなる等、ただの“プライドが高くて、正義の名のもとに力を振りかざすイヤな奴”ではない、人それぞれの事情が描かれる。
そんな彼が引退記者会見の席で「何かやり残したことは?」と尋ねられ、唯一の心残りとしてラットマンと決着をつけたいと語る展開は、まさに熱血・王道・男のロマン…悪く言えば昭和テイストなんだけどね(笑)。

B.A.D(原作:綾里けいし/漫画:榊原宗々/キャラクター原案:kona)
こちらもラノベ原作らしいが、連載ではなく特別読み切り。いわゆる安楽椅子探偵モノだけど、正統派のミステリーではなく、死者の魂が現世に影響を与えるのもアリ…というホラー的な要素も含んでおり、謎解きより雰囲気を楽しむタイプなんだろうな。
んでもって、探偵役はゴスロリ衣装を着たハルヒにしか見えない…

…って、またかよ! てんかぶやらひきょたんやら、これで何人目だよ!? もうこうなったら雑誌名を“月刊ハルヒ”にでも改めろよ!
まぁ「飛び降り自殺するところを見たかった」とか言い出すあたり、かなり病んでるというか、ヒロインとしては素行に問題ありすぎ…その他のキャラも感情移入できる奴は皆無だったし、作品自体が猟奇的だわ陰鬱だわ救いが無いわで、俺の好みの真逆を行ってるから、どうでもいいんだけどね。

残念博士の残念発明(瀬野反人)
読み切り。死んだ目をした博士(ヒロイン・ボケ役)

がダイエットを思い立ち、その助手(主人公・ツッコミ役&犠牲者)がヒドい目に遭う話。
重量挙げのバーベル代わりに助手を持ち上げようとする→重すぎて上がらない→抱きつかれるような状態になって、ちょっと嬉しい助手…という萌えシチュエーションもあるが、最後はロープを巻かれて引きずられるという、報われないオチになるのはお約束である。

コイ・フミ(小乃大生)
読み切り。決死の思いで渡そうとしたラブレターが、アクシデントで別の女の子の手に…という昔のラブコメみたいな話。
間違って渡した相手は本命の子と違って美人じゃないし、冴えないドジっ娘だけど、勘違い全開で主人公のことを想ってくれる姿は間違いなく可愛い…というのもお決まりのパターン。
女の子キャラ2人は辛うじて及第点レベル(←一方は美人キャラ、もう一方は「美人ではないものの、普通にかわいい」と描き分けられているし)だけど、作画にはかなり上達の余地があることから考えて、ルーキーの経験値アップのために敢えてベタな作品を描かせた…といったところだろうか。

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