水曜日, 8月 25

ドルアーガの塔 FLOOR.15


【FLOOR.15】
モンスター①クオックスA(技量ポイント:11、体力ポイント:10)
②クオックスB(技量ポイント:10、体力ポイント:10)
宝物①金庫のカギ
②金貨50枚
出現方法①クオックスAを倒す
②カギを手に入れてから金庫を開ける(何度でも補充可能)
階移動外階段⇔14,16,17階

15階にしてクオックス登場という、珍しく原作と完全に同期した展開…と思いきや、じつは2匹いたという斜め上のオチが待っていた。不意打ちや士気低下による修正を除いて、同じ種族で技量ポイントが異なる例というのは、ここ以外では見られないんだけど、何か意味があるんだろうか?
言うまでもなくBGMはドラゴンのテーマ…それも本文の「誰かが息を殺して見ているようなイヤな気分」という雰囲気からすると、「イシター」版のほうが合っていそうだ。
この“見ている誰か”というのはクオックスじゃないよな。原作なら「ギルと座標が重なると壁を壊して近づいてくる」という設定ゆえ、ギルの気配を探っていると解釈もできるんだけど、本作のクオックスが壊す壁の方向は、ギルの位置とは関係なさそうだし。

金庫のカギを守らされているクオックスAは、そのために行き止まりの奥へ閉じ込められ、鎖でグルグル巻きにした鉄格子ドアという厳重な封印を施されたものの、壁をブチ破って外に出てしまった…という状況。もうちょっと待っていればクオックスはどこかへ歩いて行ってしまうだろうから、戦闘を避けて簡単にカギを入手できたんじゃないだろうか?(笑)
戦闘終了後に北へ戻って、すぐにまた南に来てみると、もう壁が復活していて、同じく復活しているクオックスがまたもやブチ破って現れるというシュールな状況が発生する(笑)…どんだけ早く修復する壁だよ! ロンパーズじゃあるまいし。これならわざわざ壁抜けパウダーなんて代替アイテムを持ち出さなくても、普通に「マトックで壁を壊しても、直後に壁が復活する」でいいじゃん。

壁壊しと並んで、原作におけるクオックスのもうひとつの特徴が、強烈な炎。こちらはクオックスAから逃走しようとすると背中に浴びせかけられるほか、クオックスBが何もない通路に吐いた直後であると描写されているが、いずれも原作ほどのインパクトは無い。
原作でたまに発生する“画面外にいるドラゴンが吐いた炎でいきなり死亡”(←とくに最上段の長い通路を歩いているときに多いんだよな)という理不尽な状況が再現されていないのは、幸いと言うべきか。

クオックスAを倒してカギを奪い、北東にある金庫を開けば金貨50枚が手に入る。この巻における物価(←サービス料金も含む)の相場を考えれば、MAXで金貨50枚というのは妥当と思えるが、第2巻でのインフレを知ってしまった後では、どうにも少額すぎると感じられるのは致し方ないところ。
「重量オーバー」という理屈づけを持ち出したのもマズかったな。その後あっさりリミットを越えてしまうわけだし、他にも重くかさばる武器などを持ち歩くことになる(←制限されるのは岩塩帆布の束ぐらいか)わけで、あまり説得力が無い…じゃあどんな理由なら納得できたんだよ!と問われると返答に窮してしまうけどさ。
ここで得た金貨の使い道は、14階のレストラン(←全メニューを制覇しても、せいぜい金貨20枚ほど)を除けば、けっきょく17階の魔女への賄賂しかなく、その金額が“MAX所持金+1枚”である以上、その枚数は50枚でも500枚でも一緒ではないかと。
すなわち、ここで手に入る上限を金貨500枚とし、魔女の要求する金額を501枚にすれば、“重量オーバー”という方便にも説得力が生まれるし、第2巻から急激にインフレしたという印象も薄れ、一石二鳥の効果があると思うのだが…残念ながらリメイク版も、旧版の金額そのままであった。

フロアの北東に金庫があるのは間違いないものの、それが北東の角ブロックであるかどうか、じつは明記されていない。南東の角ブロックから北上する際に歩いたブロック数も不明だし、財宝がギッシリ詰まっているため、北側の壁が石壁かレンガ壁か分からないのだ。
確認のため、東から2ブロック目の通路の北端で、東の壁に向かって壁抜けパウダーを使ってみると、レンガ壁は通り抜けるものの、その奥になる“何か”に阻まれて進めない…という奇妙な状況が発生する。
ここで仮に、この東側に金庫があるとするなら、壁抜けパウダーによる侵入を阻止するため、パウダーの効果が及ばない石壁か大理石の壁──あるいは鉛(←おお、D&Dっぽいぞ!)──で、金庫の内側をコーティングしたという可能性が考えられるだろう。
あるいは、金庫内にギッシリと詰められた金銀財宝そのものが、侵入者を押し返す壁となったのかも知れない。ただしこの場合、よほど大きくて平べったい物品(←巨大な金塊とか?)でもない限りは多少なりと起伏があるはずで、そのような感触があったという記述がされていない以上は、やはり壁であるという説のほうが受け入れ易そうだな。

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