水曜日, 8月 25

ガンダムエース10月号

今日は遅出勤務。例によって早めに家を出て、通勤電車を途中下車してK1書店へ。しかしガンダムエース少年エースともにシュリンクされており、立ち読み不可だったため早々に撤収。けっきょくD書店を頼ることに。
だが最後の頼みの綱たるD書店までもが、少年エースがビニールコーティングされ読めない状態…いよいよ追い詰められてきたという感じだな。とりあえず見本誌形式で立ち読み可能だったガンダムエースを読み始めたものの、またもや100ページ超えのGガンとW小説に時間を食われたこともあり、徳光マンガまで到達したところで時間切れとなる。

オリジン
今月は休載。安彦と編集者が対談を行ない、これまでの展開を振り返っている。
アニメ版では、この時点での戦況の優劣が不鮮明だったのに対し、ギレンの演説を聞くジオン兵の表情に余裕があるように描くことで、ジオンの優勢を読者に印象づける狙いがあったそうな(ドロスが超巨大艦になったのも、同じ理由)。そして「脚なんて飾りです」の技術士官がオタク系の風貌に変更されたのは、こんな輩にまでナメた口をきかれるほど、シャアの状態がドン底であることを表現したかったからとか。またギレンはキシリアの動向を注視しているものの、むしろ「今までは日和見だったが、ようやく自分に従う気を見せたか」と勘違いしているとの事。
捕虜となったセイラのラフ画が掲載されるなど、今後の展開についても触れられていたものの、セイラの処遇やその他全般のストーリーについてもまだ未決定であり、その時々に応じて最適な方向性が決められるだろうとの楽観的見通し。ギレン派とキシリア派が衝突する可能性についても言及されるなど、大まかなところは予想通りの展開になりそうだな。
可能性と言えば、安彦の口からオリジンの映像化の話題が出た(←しかも、かなり肯定的なニュアンス)のは驚きだった。まぁユニコーンとバッティングさせるワケにもいかないだろうから、プロジェクトが具体化するとしてもかなり先の話だろうけど。

Gガンダム
イラク名指しは自粛したか…けどネオ中東とか言われると、かえってややこしい印象を受けるな(←“西東京市”とか“新古今和歌集”みたいな感じ)。むしろスカッドのほうが死語と化したというか、もともと時事ネタだった気もするが。
いかにも島本マンガらしいコメディ主体のテイストであることが分かってしまえば、さほど違和感なく読めてしまうな。今回も、チボデーの控え室を強襲するはずが、間違えて彼の対戦相手の部屋に押し入ってしまったり、いかにも挙動不審だったチボデー・ギャルズのひとりに対し、レインが「まさか、あなた催眠術で操られたりしてないわよね?」とツッコミを入れたら、じつは本当に操られていたりと、ベタなギャグが炸裂するわけだが。
もともと“アメリカンドリーム”を連呼するのはエスニックネタとしてさほど気にならなかったんだけど、今回“神の国”が加わったことには、少し首を傾げざるを得ない。

ガンダムさん
ホワイトベースが人型に変形するかどうかはともかく、あのメガ粒子砲の収納部分がシールドっぽく見えたのは確かだな。
ガンダム創世は、劇場版が3部作になることが決定。わずか一年で中身を大幅に改修しなければならない過酷なスケジュールゆえ、これがスタッフにとってもうひとつの“一年戦争”となった…というのは史実なのか?

ガンネタ選手権
“ララァを殺してしまったことに涙するアムロ”というお題だけあって、「夏休みの宿題終わらなかった」だの「ニュータイプ能力消えちゃった」だの、悲壮感の漂うネタが多い。中でも「小説版では、オレ死んじゃうの?」は、物悲しさの中にも、何とも言えぬ間抜けさが入り交じった独特の味わいがあるな。
さらに、ギレンの元に泣きついたコマを改変して、シャアが「自分は大和田やトニたけにイジられる哀れな芸人に過ぎません」と自虐するオリジナルネタも秀逸。

新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop
読むうえで気になって仕方ないのは、言い回しのバリエーションが(福井よりもさらに)貧困であること。元々あまりにも非現実的な展開の連発がWガン世界のお約束だとはいえ、それを読者に無理やり納得させてしまう(あるいは強引に押し切る)だけの筆力が無ければ、シラケてしまうのは当然なわけで。アニメなら演出と作画のパワーに頼って何とかなったかも知れないけど、裸の文章だけで真っ向勝負というのは、やはり無謀だったか。
小説とは別口でコミック連載も始まるらしく、また当時のプロデューサーのインタビューも掲載されていた。当時を振り返って、スケジュールの致命的な遅延は池田監督が原因であったと名指ししつつも、遅れた末に書かれた第25話の出来が素晴らしかったことから、誰も文句を言わずに絶望的な進行をこなして頑張ったとの話…後半のストーリー構成が完全に破綻して、その場しのぎの展開を積み重ねたものになった原因はそれか。
それほどベタ褒めの第25話にしても、正直それほどスゴイとは思えないというか、そこで語られたテーマの追求が、シリーズ後半の破綻によって中途半端なまま終わってしまった以上、意味をなさなかったと思うんだよね。そのテーマを完結した形で描き切るにはエンドレスワルツを待たなければならなかったし、個人的には、類似のテーマをより熱くしかも洗練された形で物語ることに成功したアデューレジェンドのほうに、軍配を挙げたいところだったりする。

ジョニーライデンの帰還
ゴップ生存確認!(笑) 軍人出身の連邦首相を誕生させたいという軍首脳部の思惑と、その意向に添うように見せかけつつさらに腹にイチモツ抱えていそうな政府高官による、キツネとタヌキの化かし合い…って、なんだがスケールの大きい話になってきたけど、ギレン暗殺計画を描き切った作者のことだし、野放図に風呂敷を拡げた挙げ句、たたむのに失敗するような醜態をさらすことは無いだろう。
で、ラストに登場したあのアンノウン機は何だ!? 青いゲルググといえば当然、ダブルゼータの青の部隊を想起させるわけだが、あれって最後は撃破されたはずだし関係ないよなぁ…?

ハイブリッド4コマ
ユニコーン枠が全弾ハズレだったり、ダジャレネタ(←「村で砂金がバンバン採れた」が「紫ババア」とか、ムリヤリにもほどがある)を連発するのはアイデアが枯渇したからでは?と不安要素もある一方で、それ以外のネタには当たりも多く見られた。
「ナナイを折檻して」とシャアに懇願するクェスに対し、合意のうえでナナイに折檻されているとカミングアウトするシャア。一方で、戦いが終わったらシャアを好き放題にできると歓ぶナナイ…どっちもどっちだな(笑)。

ぎゃぐシャア
ハイブリッドも逆シャア関連のネタに当たりが連発していたので、どっちがどっちのネタだったか混乱し、読み直してしまった(笑)。こっちで笑えたのは、ファンネルの初テストで「標的をイメージしろ」と指示された際、ナナイをロックオンするクェス…というネタね。

逆襲のシャア BEYOND THE TIME
ああ、やはり危惧したとおり“いかにもありがちな、強化人間の悲劇のお話”になってしまってるよ…。ぶっちゃけ、ヒロインがナナイである必要性が全く見えてこないのが問題ではないかと。

カイのメモリー
先月から引き続き、謎の相手と電話中…思わせぶりなセリフを連発して、伏線を引きまくっているのかと思いきや、じつは作者自身まだ作品の全体像をつかみ切れていないことを、本編の後の作者インタビューで暴露してしまってるという(笑)。
連載スタートの時点では全体の枠組みを構築せず、実際に描きながら方向性を試行錯誤している…という制作スタイルを取っていることについては、おおむね予想された通りだったな。

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