水曜日, 1月 20

電撃大王GENESIS 2010 WINTER

まだニュータイプも手付かずなのだが、まずはこっちを優先することに。先月の電撃大王の付録でお預けを食らって以来、期待して待ってたからねぇ…昨日が発売日だということは忘れてたけど。

まず全体の印象としては、萌え(という名の過剰サービス)は控えめだが、美少女率が低いわけではなく、むしろ作画クオリティは総じて高い…季刊なのだから当然とも言えるけど。昨今の萌え(という名の以下略)爛熟傾向に飽きたとか、対象年齢低すぎてソリの合わない作品(←ラノベ原作に多い?)が多いと感じていた俺にとっては、かなり理想的な編集方針だけど、果たしてこのターゲット層がマーケットとして成立するのかどうか?

次に個別の作品の感想…と行きたいところだが、なにしろ創刊号(=全作品が新連載)なのでまだタイトル名と中身が一致しないため、公式サイトの情報などを手がかりに、何とか思い出そうと努力してみる(←間違っていたら大笑いだな)。
こんな苦労をするぐらいなら「立ち読みで済ませずに大人しく買え」と言われそうだが、確かに「購入してもいい」と思えるレベルなのは間違いない。何しろ季刊誌だからストックが貯まって単行本化されるまでに最低1年以上かかるだろうし、それまでに雑誌が休刊してしまう恐れもあるし(←その場合も、他誌に移籍して連載は継続するだろうけど)。まぁ一番ありがちなのは、熱が冷めるなり作品のクオリティ自体が低下するなりして、単行本が出た頃には買う気が失せているというパターンだな。可及的速やかな単行本化が望ましいとはいえ、焦ったせいでクオリティが低下してしまっては元も子もないので、じっくり待つしかないか。

妄想奇行~アドレッセンス・アバター~(森山大輔)
巻頭を任されたぐらいだから業界内での評価は高いのだろうけど、個人的には今回のメンツの中ではあまり好みの絵柄ではない。第1話ということでまず設定語りを行なったものの、その中身が凡庸で魅力に欠けたのもマイナス。具体的なエピソードが展開するであろう今後で、巻き返せるかどうか。
緋色のマリオネッタ(茜虎徹)
先行小冊子で途中まで読んだときに抱いた予想通りの印象。先を読ませたいという“引き”は強いけど、最後まで読んでしまえば、ありがちな話だったという。作画と演出のレベルは高いけど、それだけで押し切れてしまうほど圧倒的なわけではない。こういうのが、単行本を買うかどうか迷うんだよね。
夢のクロエ(流圭×ほた。)
同じく、ありがちなストーリーを作画&演出レベルの高さで補うタイプの作品。こちらの方が評価は上なんだけど、これは単に俺の好みの問題か。ただし「なんかスゴいデザインの衣装」が全くそのように見えない点だけは、擁護のしようが無い(笑)。
スズログ(FLIPFLOPs)
お宝データが眠るサイバースペースの迷宮にダイブし、セキュリティ相手にバーチャル・バトルを繰り広げるという、なんとも懐かしい香りのする電脳モノ…2010年の作品とは思えん(笑)。人の住まなくなった地球上のサーバーに軌道上からハッキングを仕掛けたら、乗ってた宇宙船がスペースデブリと激突してさぁ大変って、恥ずかしくなるほど正統派のストーリーだわ。登場キャラ全員がいい人で最後はハッピーエンドというのも俺好みで、掲載作品の中ではイチオシ。
あかとき星レジデンス(犬上すくね)
このメンツの中では比較的シンプルな絵柄で、見た目の勝負は捨ててる──付録のイグナクロスには敵わないけど(笑)──感じ? 感情を抑え気味な(=何でも言うこと聞いてくれそうな、男に都合の良い)ように見えるヒロインは個人的に嫌いじゃないよ。読み切りで終わらせても良かったと思うんだが、予想に反して続くとか…今後の展開が全く想像できないぞ。地球を飛び出して星々を巡るSFファンタジーになるのか?
動研。~菜ノ花高校動画研究部~(松沢まり)
ハックスをもう少し全般的に(作画レベルとか、読者受けしそうなキャラとか)アップグレードしてみました!…で合ってるのかね? あちこち寄り道してる感のある(←それが悪いわけじゃないけど)ハックスに対し、こちらはキャラとエピソードを絞って、いちばん面白い部分だけ抽出して見せてくれるのではないかと期待。
御縁がありますように(稲井稲井)
人同士の縁が見えるようになるメガネと、それを切ることのできるハサミ…というアイデアは別に目新しくもないけど、縁を切ってまわる犯人の追跡劇というスタイルを取ることで、「読ませる」ことに成功している。しかし、せっかくの演出・構成力を台無しにして余りあるのが、キャラクターの作画のひどさ。ずっと笑みを浮かべたまま表情の変化に乏しいため、一刻を争う状況のはずなのに全く緊迫感が伝わってこない。
時の消失請負人(ともぞ)
この手のタイムトラベルものは、ディテールを子細かつ正確に描けるかどうかが重要だけど、これは当たりらしい。真相を理解するのに少し手間取ってしまったが、これは作者の不手際じゃなく俺の脳が衰えただけだろう…多分。
あしたの今日子さん(いわさきまさかず)
シリアス成分多めなラインナップの中で、貴重なコメディ要員(若干の萌え要素もあり?)。ケメコの作者だけど、あちらに比べるとクセは無く読みやすいし、ネタも手堅くまとまっている。タイトルからするとヒロイン(3代目勇者)が主人公なのか? 魔王のほうが笑わせてくれたのに。

0 件のコメント: